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90年代勢の活躍に負けてない 2000年代V系バンドの存在感

 今年6月に開催された、「LUNA SEA」主催のロック・フェス「LUNATIC FEST.」(以下、ルナフェス)。「X JAPAN」や「BUCK-TICK」、「DEAD END」、「SIAM SHADE」、「GLAY」など、1980年代から1990年代にかけて日本のヴィジュアル系シーンを牽引してきたモンスターバンドが結集したこともあり、ファンの間では大きな話題となったが、こうした動きも影響してか、今、1990年代のヴィジュアル系(V系)バンド人気が再加熱している。

 例えば、ルナフェスにも出演した『D’ERLANGER』は若手バンドとも対バン(競演でのバンド対決)をしているし、『LUNA SEA』メンバーも積極的に活動を続けている。しかし、一方で2000年代を象徴する「ネオ・ヴィジュアル系」と呼ばれたバンドが、現在のヴィジュアル系シーンの根底を支えているという声もある。テレビ局の音楽番組制作スタッフが語る。

「例えば、ルナフェスにも出た『MUCC』や、メンバーの怪我や闘病がありながら他のジャンルのバンドとも積極的に対バンを行なっている『MERRY』などは、しっかりと実力を付けているバンドです。MUCCとMERRYは『蜉蝣』というバンドと合わせて“ヴィジュアル系御三家”と呼ばれていた時期もありました。彼らは『DIR EN GREY』の後輩にあたり、しっかりと自分たちの方向性を持っているバンドです」

 業界で同様の声は根強い。音楽会社関係者もこう語る。

「たしかに、今年、アニメタイアップなどでも有名だった『ViViD』が解散したことは、2000年代的なヴィジュアル系の終わりを感じさせました。ほかにも2000年代から2010年代に活躍したバンドが、次々に解散や活動休止をしているのは事実です。『12012』、『Sadie』など数え切れません。

 こうした中、やはり『MUCC』、『MERRY』、『シド』、『ナイトメア』、『the GazettE』などの2000年代を代表するバンドは、安定して動員があり、昔からのファンも残っています。ヴィジュアル系シーンがまだ終わらないのは、これらのバンドが頑張っているおかげだと思います。

 また、この時代に解散したバンドのメンバーが2010年代に新しいバンドを組み直し、活動している側面も見逃せません。例えば、『Blu-BiLLioN』、『HERO』、『BugLug』などがその一例ですね」(Bさん)

 1990年代のバンドが再び注目されているが、2000年代のヴィジュアル系シーンを支えたバンドも、まだまだその存在感を見せつけているようだ。

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