生活保護を受給せざるを得ないような生活レベルで暮らす下流老人はもはや他人事ではない。そうならないためには老後への備えが必要だ。手っ取り早く株などのハイリスクな投資に手を出す――これは最も避けたい禁じ手だ。消費生活アドバイザーの山崎俊輔さんは、代わりに妻のパート代を貯蓄にまわすことをすすめる。
「投資で100万円儲けるのは至難の業でも、パートで100万円稼ぐのはそう難しくない。しかも投資より安全で確実です。生活費にパート代のすべてをあてているというかたは時給の高いパート先を探してみるのもいいでしょう。景気が上向いている今はどこも人手不足で職は得やすく、時給のいい仕事に就くチャンスです」(山崎さん)
ただし、これも無理は禁物。長く続けられるよう、余裕を持って働いてほしい。また山崎さんによれば、支出を下げることも、お金を貯める行為と同じだという。
「例えば、通信費や保険料を見直して、月5000円節約できれば、年間で6万円も浮きます。生活のムダを削ることで、同じ収入でも貯蓄額はまったく変わってきます。節約は安全確実な“運用”でもあるのです」(山崎さん)
日々の買い物もおろそかにせず、ひとつひとつの支出を見直して、生活コストを“必要充分”なラインに保とう。
※女性セブン2015年10月1日号