せっかく美味しいと評判のお米を入手しても、保存法や炊き方を間違えてしまうと台無し! お米のさまざまな疑問を、お米の専門家に疑問をぶつけた。
Q:お米はどのように保存するのがいい?
A:1か月分を目安に買い、密閉して涼しい場所へ、そう語るのは米穀店・金子商店店主の金子真人さん。
「保存状態がよければ、精米後30~40日はおいしく食べられます。1か月分を目安にこまめに買い、直射日光の当たらない、涼しい場所に置いておきましょう。理想的なのは15℃なので、冷蔵庫の野菜室もおすすめです。精米した米は、高温多湿はもちろん、長く空気にさらされることでも、ひびが入ったり、風味が落ちたりします。しっかりと密閉しておき、取り出した後はできるだけ早く口を閉じることです」
Q:無洗米は本当に洗わなくていいの?
A:濁りが強いときはさっとすすぐべき。前出・金子さんはこう語る。
「無洗米はぬかを取り除いてあるので、洗う必要はありません。ただ濁りが強い場合は、焦げの原因になるので、1~2回さっとすすいだほうがいいでしょう。そのまま炊くときは、水を加えて底から大きくかき混ぜ、まんべんなく水をなじませます。炊き方は普通の白米と同じですが、無洗米はいわば裸の状態。劣化しやすいので、なるべく早く食べきりましょう」
Q:たくさん炊いたほうがおいしくなる?
A:釜とのバランスが大事。理想は釜の6~8割だ。金子さんが最適な割合を教えてくれた。
「少なすぎると、ご飯が充分対流できないので、水っぽくなりがち。逆に容量いっぱいでは、ほぐしにくい。炊飯器の場合、3合炊きなら2合、5合炊きなら3合を炊くのがおすすめ」
さらに「ごはん同盟」のしらいのりこさんがガスコンロでの炊き方を説明してくれた。
「羽釜も6~8割が目安ですが、家庭用のガスコンロでは、火力が足りなくなるので、一度に炊くのは4合までに」
Q:炊くときの水は選んだほうがいい?
A:選んだほうがいい。日本料理人の奥田透さんは、プロの視点からこう語る。
「おいしい水で炊くと、ご飯の味もアップ。好みのミネラルウオーターで炊くのもいいですね。ただし必ず軟水に」
前出・金子さんも続ける。
「硬水は米に吸水されにくいため、ご飯が硬くなり、ぼそぼそになってしまいます。成分表をチェックして硬度30mg/L以下のものを選びましょう。水道水は軟水なので、もちろんOK」
※女性セブン2015年10月8日号