なかなか株で勝てない投資家と、1億円を超えるような利益をあげる投資家は、何が違うのか。ここでは株で4億円超を稼ぎだした「億り人(おくりびと)」のひとり、福岡俊也さん(仮名、30代・投資歴8年半)に、投資経歴と手法について聞いた。
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2006年に元手100万円で株を始めた当初は、「ポジションを持つと恐怖を感じてしまう」「みんなが買ったら思わず買ってしまう」といった状況に陥ってしまい、イメージした通りのトレードができませんでした。そこで有名個人投資家の書籍や雑誌の記事で投資手法を勉強し、4~5か月は売買せずに毎日チャートをずっと見て値動きのパターンを勉強しました。
このときの体験が大きく役立ち、2012年には3300万円、2013年は2億6000万円、2014年は8000万円、今年も7月まで7500万円の利益を得ることができました。投資歴8年半で4億円超の利益となり、今は1億4000万円ほどを運用しています。
これほどの利益を出せたのは、毎日デイトレで数十万円ほどの利益を重ねることができたのに加え、ホームラン級の成功もあったおかげです。例えば2012年10月に京大の山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した直後は、タカラバイオを買って1か月で1000万円ほどの利益を得ることができました。鳥インフルエンザが問題になった2013年4月には、大幸薬品で1200万円の利益も出しています。
最近うまくいったのは、2014年8月の大泉製作所です。主力製品の自動車用温度センサーが欧州自動車大手に採用されることが発表され、株価204円から6営業日連続ストップ高。ところが、その翌日の寄り付きでは前日の終値1024円より10%ほど安く始まったので、これはチャンスと思い905円で2万2000株買い。以降、1000円を超えてから売って350万円の利益になりました。
同じような例としては、今年4月のクボテックもそうです。次世代蓄電システムに関するニュースが発表され人気に火がついたので、4月20日に株価570円で2万株買い。ストップ高後に寄り付いた23日の920円で全株売って、700万円の利益となりました。
ストップ高銘柄がさらに上がるかは、大口の投資家の動きが重要になります。例えばストップ高水準で10万株の売りが一度にポンっと買われるような勢いがあれば、大口の投資家がいると判断して持ち越すこともありますね。「世界初」とか「特許」とか「次世代」といった期待が大きそうな材料があり、かつ買いが殺到している急騰銘柄を狙うのがポイントだと思います。
※マネーポスト2015年秋号