ペナントレースの終了とともにプロ野球界で始まるストーブリーグ。今年は稀に見る大改造の予兆がある。とくに中日は激変だ。谷繁元信兼任監督をはじめ和田一浩、川上憲伸、そして山本昌と、一時代を築いたベテランが続々引退。急激な若返りが進む一方で、フロント内の不和が囁かれ始めた。
「蜜月といわれた落合博満GMと、白井文吾オーナーの関係が怪しくなってきた。きっかけは今年のドラフト候補。目玉選手である高橋純平(県岐阜商)は、親会社・中日新聞が販路として重要視する岐阜が生んだ久々のスターで、誰もが絶対に指名するものだと思っていた。ところが落合GMが現役時代から関係の深いスポーツ紙上で指名回避と報じられ、これを見たオーナーが激怒したのです。
一方、自分の意向を汲んでくれない谷繁監督も反・落合に傾き始めている。昨年のドラフトでは本当は山崎康晃(現・横浜)か高木勇人(現・巨人)が欲しかったが、落合GMに反故にされた。両者が今季大活躍したのは説明不要でしょう。上司と現場に睨まれ、落合GMが危機に陥っています」(中日担当記者)
そこで起死回生、“オレ流”の策を打つ可能性が囁かれ始めた。なんと「落合監督の再登板説」である。
「成績低迷など、谷繁監督をクビにする理由はいくらでもある。ファンも黄金時代を築いた落合監督が復帰するというなら文句はいわないし、勝てばオーナーも再び関係改善に動く。現場には腹心の森繁和コーチもいる。ウソみたいな話だがあり得ないわけではない」(同前)
※週刊ポスト2015年10月16・23日号