約160店の古書店が集まるなど、「世界一の本の街」と呼ばれる東京・神田神保町。そこには古今東西、様々なジャンルの本が揃う。普段は店頭に並ばない「お宝本」を巡った。
ここで紹介するのは、夏目漱石の『吾輩ハ猫デアル』(明治38年初版。上中下3冊揃い)だ。その価格は350万円(一誠堂書店)。
漱石の処女作であり代表作。当初は1巻完結の予定だったため、表紙(写真右)にはその後入ることになる「上」の表記がない。売れ行きがよく続編2冊が発売された。
※週刊ポスト2015年10月16・23日号
撮影■伊藤勝