1979年から『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で始まり、現在も連載中の『釣りバカ日誌』(作/やまさき十三画/北見けんいち)は、1988年に西田敏行主演で映画化(シリーズ22作)された。『男はつらいよ』に並んで国民的映画として有名な同作品が、『釣りバカ日誌~新入社員 浜崎伝助~』(テレビ東京系)として、初めてテレビドラマ化される。
今作では主人公・ハマちゃんこと浜崎伝助の新人時代を濱田岳が演じる。映画では中年・ハマちゃんが描かれてきたが、ドラマは新入社員時代にスポットをあてる。時代設定も2015年だ。
「ハマちゃんの新入社員時代が描かれ、のちに奥さんになるみち子さん(広瀬アリス)との出会いから始まります。演出も映画版でメガホンをとった朝原雄三監督。監督以外にも映画版のスタッフが多数参加しています」(プロデューサー・浅野太さん)
そして、なんといっても注目はスーさん役を演じるのが、西田敏行というキャスティングだ。
「どうしても映画の三國連太郎さんのイメージが強すぎて、これを超えられる人はなかなかいないと思っていたんですが、ハマちゃんを演じていた西田さんならもしかして…と思ってオファーをしました」(浅野さん)
そのオファーを聞いた西田は最初「ありえない」と思ったという。
「西田さんは5年前に映画がファイナルを迎えてから、『ハマちゃん、釣りバカはもうやらないんですか』って何度も声を掛けられたそうです。そのファンの人たちの思いも西田さんの中にはずっとあって、もしかしたらこれはもう1回やれっていうことなのかなって受け止めていただけました」(浅野さん)
スーさん役を引き受けたとき、西田はスタッフたちにこう宣言した。
「ハマちゃんとして22年生きてきたことは全部捨てて、今度はスーさんとして生きていく」
浅野さんによると、西田のスーさんは想像以上のハマり役だそう。
※女性セブン2015年10月22・29日号