スポーツ

阪神ファン集う居酒屋に「江川の耳焼」「巨人のたたき」あり

 店内は虎グッズで埋め尽くされ、『江川の耳焼』『巨人のたたき』などの虎党が喜びそうなメニューが並ぶ。甲子園球場に近い阪神・今津駅前にある居酒屋『虎』。阪神タイガースファンが集まることで知られている。

 1981年オープンの老舗で、1985年の日本一も経験。現在は2代目店主だが、ユニークなメニューはオープン以来変わらない。店内で使われている箸袋にはご丁寧にも“巨人ファンお断り”と印刷されている。

「さすがに巨人ファンと名乗る人はいないが、他球団のファンが偵察に訪れることも少なくない。自分からは名乗らないが、おとなしく飲んでいるのですぐわかります。タイガースファンとトラブルになった時ですか? タイガースファンが優先なので、他球団のファンには出て行ってもらいます」(店主)

 2003年に星野阪神が優勝したあたりから、地元だけでなく、全国各地のファンが訪れるようになった。

「甲子園で試合を見て、終わってからこの店で盛り上がるというのが、地方から来たファンの定番コース。タイガースが好きでタイガースを応援したいという気持ちはみんな一緒。一人で来店されても隣に座った人とすぐに仲良くなれます」(店主)

 店内には大型テレビも設置され、プレーボールから店内で観戦する客も多い。

「店内で応援歌も歌う。7回にはジェット風船も飛ばし、あと1人コールもする。もちろん勝った時は六甲おろしを歌います。ほとんど球場で観戦している気分。店には阪神ファンしかいないという安心感がある」(50代の会社員)

 勝った日は録画した試合をもう一度見ながら祝賀会をする。負けた日は過去の勝った時の試合や名場面集のDVDを見ながら反省会をするのがこの店のスタイルだ。居酒屋なので枝豆や冷やっこなど通常の居酒屋メニューも多くあるが、変わり種メニューの人気のほどは。

「初めて来店したお客さんが注文されますね。牛ホルモンのミノと野菜を炒めた『能見の焼』(700円)は、能見(篤史投手)が活躍した日はもちろん、敗れたときでも“ガンバレ!”の意味を込め、注文するファンが多い。牛肉のたたきと野菜サラダが盛られた『巨人のたたき』(700円)は、巨人戦の時に多く出るメニューです」(店主)

 虎党の聖地で観戦してみるのも悪くなさそう。

【店名】居酒屋 虎
【住所】兵庫県西宮市津門宝津町11-11
【営業時間】17時~24時
【定休日】不定休

※週刊ポスト2015年10月16・23日号

関連キーワード

トピックス

百合子さまは残された3人の仲を最後まで気にかけられたという(2023年6月、東京・港区)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン