ラグビーW杯で日本代表チームが4戦3勝を挙げるなど大健闘し、4年後の日本大会にむけて期待が高まっている。
今回のチームが日本代表史上最強チームなのは間違いない。しかし、4年あれば選手も入れ替わる。今大会の日本代表には、SH(スクラムハーフ)田中史朗(30)、SO(スタンドオフ)小野晃征(28)、CTB(センター)立川理道(25)にFB(フルバック)五郎丸歩(29)と、バックスの要になるセンターラインに優れた日本人選手が揃っていたが、年齢の面から4年後に残っていられるのは立川のみといわれている。
フォワードでもLO(ロック)トンプソン・ルーク(34)が代表を引退すると宣言しており、同じくLOのアイブス・ジャスティン(31)も抜ける可能性がある。戦力ダウンは避けられない。ラグビー批評家の中尾亘孝氏の話。
「今大会に出場した代表メンバーには五郎丸、畠山をはじめHO(フッカー)堀江翔太、PR(プロップ)山下裕史、WTB(ウイング)山田章仁と1985年生まれが5人いて、黄金世代といわれている。彼らは2004年のU19世界選手権でスコットランドを破ったメンバーが中心。今年30歳になる彼らも、あと2年なら大丈夫かもしれないが、4年後となると厳しいのではないか。
彼らが抜ける穴をうめるべく、南アフリカ戦で五郎丸)のトライをアシストしアメリカ戦では自らトライを決めたWTB松島幸太朗(22)は今後中心選手として活躍するでしょう。アメリカ戦で起用されたWTB藤田慶和(22)も五郎丸にとってかわるかもしれない」
日本は来年から「スーパーラグビー」に参加する。世界最高峰レベルでプレーし経験を積めば、4年後の日本W杯に繋がるだろう。
※週刊ポスト2015年10月30日号