カレーが日本に伝来したのは江戸時代後期、いまやレトルトカレーの年間生産量は14万トンを超える(日本缶詰びん詰レトルト食品協会調べ)。現在、約2000のご当地レトルトカレーが流通されているという。高級食品店『北野エース』の中村祥子さんは、消費者の心をつかむレトルトカレーをこう分析する。
「銘柄牛や果物など地域の特産品を使っているものが多く、カレーにはそうした素材も包み込む懐の深さがあります。不釣り合いそうな組み合わせも、複数のスパイスと組み合わさることで、意外とマッチするのです。好奇心を刺激するインパクト大のパッケージも人気で、ジャケ買いもされています」
そこで、パッと見はちょっと手を出しづらい個性はレトルトカレーを独断と偏見で味見してみた。
【ジャッジした人】
K美/2日に1回はカレー。サラサラのインド系より、コクのある欧風派が好き。カレーの街・神田神保町にもよく行く。
M子/季節の野菜をチョイスして、自分で作る派。ちょっとお高めのフレーク状ルウを使うのがこだわり。
S代/外食はほぼカレーチェーン店。トッピングや辛さは日によって変える。
■大馬鹿ヤローカレー/648円/北都
ワイルド度 ★★★★☆
辛 さ ★★★★★
素材いかし度 ★★★☆☆
馬肉とえぞ鹿肉を煮込んだカレー。看板に偽りなしの辛さを体感。「ゲホッ、これは暴力的な辛さ!」(K美)。「辛! 罰ゲームか!?」(M子)。「肉はクセがあって好き嫌いが分かれるかも」(S代)。
■オホーツク 流氷カリー/702円/ベル食品
見た目インパクト ★★★★★
辛 さ ★★☆☆☆
素材いかし度 ★★★★☆
札幌のインド料理専門店が監修。クチナシ青色素を加えたマリンブルーカリーにホワイトチキンカリーを盛る。「青いルウは食欲を抑えそう」(K美)。
■日本一辛い黄金一味仕込みのビーフカレー 辛口/540円/祇園味幸
汗かき度 ★★★★★
辛 さ ★★★★★
素材いかし度 ★★★☆☆
唐辛子の品種は鷹の爪の10倍辛い“黄金”を使用。「わぁ! ひと口で汗が噴き出すー」(M子)。「肉がジューシー。スパイスの絶妙な辛さがいいね」(K美)。
※女性セブン2015年10月22・29日号