「日本におけるハロウィン関係の1人当たりの消費額は平均1000~1500円」と言うのは、ハロウィンによる消費に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの妹尾康志さん。一見、少額にも思えるが…。
「もともと日本のハロウィンは、若年層を中心に広がった文化。全体の消費額は毎年増えていますが、平均単価は安い。一方で1万円以上かける人の割合は、バレンタインより多いのです」(妹尾さん。以下「」内同)
妹尾さんによると、日本でのハロウィン文化の定着は、東京ディズニーランドのイベントから。
「1997年に『ディズニー・ハロウィーン』を開始した頃から徐々に浸透、2000年代後半にはお菓子メーカー各社がハロウィン限定パッケージを投入し、一気に認知が広がりました。そして2015年、ハロウィンの認知度はほぼ100%に。若者だけでなく“大人”や“親子”が楽しめるイベントも全国で開催されています」
そもそもハロウィンは、ケルト人の民俗行事が起源。かつては10月末が年末にあたり、死者の魂がこの世に戻ってくる日だった。さらに収穫祭の意味合いもある。日本でいう「お盆」と「秋祭り」と「大晦日」が同時にやってくる感じだ。
ちなみに、その昔、ジャックという老人の霊が、カブをくりぬいてランタン代わりにしたといわれる伝説があり、それが、アメリカでかぼちゃに変化。その後の、ハロウィンでのかぼちゃモチーフにつながる。また、仮装をするのは、ハロウィンの時期にやってくる魔物から身を守るためとの説がある。アメリカの仮装にくらべ、日本は萌え要素なども加わり、かわいい傾向がある。
※女性セブン2015年11月5日号