今から10年後の2025年には、約700万人が認知症になるという推計を今年1月、厚生労働省が発表した。これは現状の約1.5倍。実に、65才以上の5人に1人が該当することになる。
認知症というのは、脳の神経細胞が侵され、判断能力などに障害が起こり、通常の社会生活ができなくなった状態のこと。
「発症には生活習慣とのかかわりが大きく、脳のメタボというのが現在の考え方です」と言うのは神経内科医の米山公啓さん(以下、「」内同)。
残念ながら、現段階で「これさえ気をつければ認知症にならない」という特効薬的方法は発見されていないが、世界中で認知症の発症リスクに関する研究が行われ、さまざまな効果が発表されている。
「認知症の中で、6割以上を占める『アルツハイマー型』は発症するまでに約20年かかるといわれています。年齢的に発症リスクが高まるのは60代。要するに、その20年前にあたる40代から、認知症予防をした方がいいんです。
認知症は、発症した本人がつらいだけでなく、それを支える家族にも大きな負担をかけるもの。愛する家族に迷惑をかけないためにも、今から認知症予防に努めましょう」
※女性セブン2015年11月5日号