味がよくしみない、いつも同じ味…。“鍋に入れて煮るだけ”のシンプル調理では、今年も我が家のおでんは進化しません! 練り物の老舗『紀文食品』マーケティング室奥津真実さんと料理研究家の島本美由紀さんが、いまさら聞けないおでんの疑問・不満に答えます。
Q:タネの煮崩れを防ぐには?
A:沸騰させず弱火でコトコト。ふたはしないで調理を。
「つゆを沸騰させると煮崩れの原因に。沸騰しやすくなるのでふたはせず、大きめの鍋にタネが隠れるくらいたっぷりのつゆを張って、弱火で調理を」(奥津さん)
Q:おかずとしてはコク不足…
A:オイスターソースでうまみがアップ!
「オイスターソースを加えると、つゆにコクが出て、よりおいしく。風味も香りもアップします。加えるときは、鍋1杯に対して大さじ1杯くらい。入れすぎると風味が強くなりすぎます」(島本さん)
Q:練り物に味がしみません。
A:練り物を煮るのは20分程度。煮すぎると逆に味が抜けます。
「味をしっかりしみさせようと、2~3時間煮込む人が多いですが、これは逆効果。練り物のうまみが全部抜け出てしまうんです」(奥津さん)
Q:大根の下ごしらえが面倒です。
A:冷凍すると繊維に傷がつくので、煮るときに味がしみやすくなる。煮込む時間も半分に。「皮をむいて輪切りにして、冷凍しておくと便利ですよ」(島本さん)
Q:煮詰まって味が濃くなります。
A:調理するときは大きな鍋でつゆを多めに。
「土鍋は浅く、保温性が高いので、すぐ沸騰して煮詰まりやすい。大きな鍋でたっぷりのつゆで作り、食卓に出すときに土鍋に移すと失敗しにくいですよ」(島本さん)
撮影■菅井淳子
※女性セブン2015年11月5日号