今年1月女優の桃井かおりが63才にして初めて結婚をしたが、最近はシニア世代の結婚願望が高まりつつあるようだ。婚活支援サービスを展開する『パートナーエージェント』の広報・森川精恵さんがシニア婚活の現状について説明する。
「弊社でもシニア層のかたの利用数は徐々に増えてきております。業界でもシニア層向けのイベントが各地で増えており、婚活意欲が高いかたは増えていると思います」
同社では、今年6月に50~69才の未婚男女2000人にアンケートを実施。男女とも、パートナー探しを始めたいちばんの理由は「人生を充実させたい」「安心・信頼できるパートナーが欲しい」で、続く理由は、男性では「子供が欲しい」が50代で26.5%、60代で19.5%。対して女性は「経済的に不安」という理由が52.9%となった。
「病気や入院、お墓や相続などといったことを考えた時に、籍を入れているか入れていないかで全然違うんですね。精神的な面でのことも大きいと思いますが、そういった現実的なことを考えるのが50代以上なんだと思います」(前出・森川さん)
結婚に夢や希望をふくらませる20代。高収入、高学歴、高身長など、いわゆる3高などという経済力のあるイケメンを探す。理想と現実のギャップに苦しむ30代。出産リミットを考え、早々に妥協するか、あるいは仕事に邁進するか。
そして40代。稼ぎもあれば、ライフスタイルも確立した女性にとっては、男なんて無用。万が一結婚を考えても、高齢出産問題に直面し、親の介護問題なども深刻化するため、結婚へのハードルはますます高くなる。
「結婚相手に求める条件について、30~45才では“年齢”“経済力”“既婚歴”などが上位に上がるんですが、シニアになるとそれらの条件より、“価値観”“金銭観”“家族観”“食事の好み”“趣味”など相性や性格の一致を求める傾向が強くなっているようでした」(前出・森川さん)
親世代にしてみると、娘が年齢を重ねても未婚でいるのは気が気でないが、こんな結果もある。
「以前、“実家に帰省した際に親から結婚について聞かれる年代はいつまでか”という調査を実施いたしました。息子は、何才になっても結婚はしてほしい、と親から言われるようです。一方、娘は、20代では親と結婚について話題にすることも多いようですが、30代になると徐々に減り、40代になるとさらに減少しているという結果が出ています」(前出・森川さん)
※女性セブン2015年11月12日号