2015年のプロ野球シーズンは、終わってみれば福岡ソフトバンクホークスの強さが際だった。ペナントで圧勝、柳田悠岐はトリプルスリーの偉業達成、ドラフトも最大の目玉・高橋純平を獲得。ホークスファンにとって、笑いが止まらない1年だった。
「強すぎて“ああ、また勝っちゃう”という感じ。V9時代の巨人ファンの気持ちがわかった」(40代男性)
「唯一の弱点は先発といわれていたが、武田翔太が計算できるようになり、バンデンハークは打たれる気がしない大当たり。もはや死角はない」(20代男性)
就任1年目の工藤公康監督には、早くも長期政権が噂されている。
「きちんと長期的展望に立ったチーム作りができているんですよね。CSや日本シリーズでも第1戦に若い武田を起用し、エース教育をしている」(元コーチの杉本正氏)
ソフトバンクの強さは確かにぬきんでているが、交流戦その他を通じてパ・リーグ全体が強さを見せつけた。今シーズン2位の北海道日本ハムファイターズファンのあいだでは、現在、栗山英樹監督の評価が急上昇中だという。
「新外国人のレアードが打率1割台に低迷していた春先は早く外せと思っていたが、監督が使い続けて開花した(34本塁打)。2012年にも不振の中田翔を使い続けて復調させたし、監督は我慢強く使って成功させる名将かも」(30代女性)
パ・リーグのCSシリーズで日本ハムを破り第2ステージへ進出、短期決戦での強さを見せつけた千葉ロッテマリーンズのファンは「今年は日本一」と信じていた。理由は「5年周期説」。これまでロッテは5年ごとに優勝、今年はその5年目だった。
シーズン最終盤の14試合を12勝2敗で追い上げ、CSで日本ハムを退けた時は、「今年も下剋上だと思った」(40代女性)。しかしソフトバンクの強さは異次元で、夢はそこで消えた。
「涌井秀章が最多勝を取ったし、内容には満足しています。ドラフトで平沢大河を獲得できたのも嬉しいニュース。ロッテはしばらく生え抜きスターがいなかったから、平沢には成長してほしい」(50代男性)
※週刊ポスト2015年11月13日号