大リーグで活躍していた黒田博樹の復帰から始まった広島東洋カープの2015年シーズンは、ファンにとっては忘れられない思い出の連続だった。とくに9月12日の阪神戦が忘れられない。延長12回に田中広輔が放った打球が三塁打と誤審され“幻のホームラン”(試合は引き分けで終了)。この試合に勝っていれば、勝率でCS進出が決まっていた。
カープ芸人「ザ・ギース」の尾関高文氏はこう語る。
「悔やんでも悔やみきれない。頭では仕方がないとは思っているんですがね。ただ一方で、大事なところで勝ちきれなかったのは事実です」
OBの安仁屋宗八氏も、「ここ一番で弱かったね。プレッシャーに弱いというか、得点圏で打てなかったな」と頷いていた。
一方でファンは、就任1年目の緒方孝市監督に大きな不満を抱いている。
「12球団の愚将ランキングをやれば1位間違いなし」(30代男性)
理由は数々の迷采配だ。代表的なのはファンの間で「隙あらば野間」といわれる、新人・野間峻祥(たかよし)の重用。どんなに失敗しても、自分の若手時代の背番号を与えた野間を“隙あらば”投入し続け、127試合に起用。野間がスタメンの時の勝率は3割2分に落ち込んだ。
「しかも監督はシーズン最終戦でCSを逃した時、大ブーイングの中挨拶もなく逃げた。“現役時代より足が速い”なんていわれました」(同前)
来季は評価を覆せるか。
※週刊ポスト2015年11月13日号