モテ車を解説する「週刊ポスト」連載の「死ぬまで カーマニア宣言!」。今回は、いつもと少し趣向を変えて、よく売れているというアジア製タイヤについて。これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が、アジアンタイヤについて解説する。
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ご同輩諸君。先日、一通のお便りをいただいた。曰く、「最近は激安のアジア製タイヤが売れていると聞きますが、性能的にはどうなのでしょう」という要旨であった。
アジアンタイヤは、一般に韓国製や台湾製のものを指すが、私も5年ほど前、激安アジアンタイヤを試してみたことがある。韓国の『ネクセン』というメーカーのものだったが、性能的にはまったく問題なく、ごく普通に走ってくれた。値段も当時は激安と言えるレベルにあった。
世の中グローバル時代である。アジア製だからと言って、品質がそんなに極悪なわけがない。ごく普通に走る限り、なんら問題ないと考えていいだろう。
ただ、アジア製の中でも飛び抜けて安い中国製だけは考え物だ。中国製タイヤは韓国製や台湾製のさらに半額程度で買えるが、性能レベルもガックリ落ち、業界では「中華製」として別扱いされている。タイヤは命を預かるだけに、人命軽視の国・中国製を取り付けるのだけはいかがなものかと考える次第である。
韓国製や台湾製は性能的に問題ないとして、価格はどうか。
たとえばトヨタ・アクアのタイヤだと、アジア製は平均して1本4000円程度。さすがに安い。
【主なアジアンタイヤのブランド一覧】
※平均価格はトヨタ・アクアの標準装着サイズを元に算出(編集部調べ)。
●クムホ(韓国)/韓国では1、2を争うタイヤメーカー。近年は欧米のクルマにも純正採用されている:6200円
●ハンコック(韓国)/韓国ではシェア1位を誇る。日本車への純正採用例も徐々にだが増えている:5400円
●ネクセン(韓国)/韓国でシェア3位につける老舗。燃費重視のエコタイヤの開発にも積極的だ:4700円
●ナンカン(台湾)/台湾で最も古い歴史を誇るタイヤメーカー。大径サイズのタイヤが充実している:4500円
●ケンダ(台湾)/バイクや自転車用のタイヤでも有名な総合タイヤメーカー。お買い得感高し!:3600円
※週刊ポスト2015年11月20日号