ライフ

吉原の送迎ドライバー 「車内で店の女の子の話題は一切NG」

 日本全国にはあまたのソープ街が存在するが、中でも屈指の歴史と規模を誇るのが東京・吉原だ。吉原には無料の送迎サービスを行なう店が多い。某店の送迎ドライバー(67)に話を聞いた。

 * * *
 吉原の大衆店に勤めて5年になります。会社を定年退職してフラフラしている時に、吉原でソープ店を経営する友人に声をかけられて始めました。

 最寄りのJR日暮里駅か地下鉄三ノ輪駅までお客さんを車で送迎するのが私の仕事。予約時間の20分くらい前に駅に着いたお客さんから店に電話してもらい、車種とナンバーを伝えて送迎車に乗り込んでもらう流れです。

 他の店ではドライバーが車から降りて出迎えるところもありますが、目立つのを嫌がるお客さんもいるのでやっていません。クラウンのような高級車やワンボックスカーを送迎車にしている店もありますが、うちはエコカーです(笑い)。

 店からは「客と話すな」と言われていますが、話し好きそうなお客さんだったら会話しますよ。ただ、店の女の子に関する話題は一切しません。

 よく『おすすめの女の子は?』なんて聞かれますが、『わかりません』としか答えない。『〇〇ちゃんを指名したんだけど、どんな子?』と聞かれれば、『いい子ですよ』と答えるだけです。帰りも同じ駅まで送り届けるのですが、出すものを出したからか(笑い)、帰りのほうが皆さんリラックスしてますね。

 お客さんは初めての方が1割で、残りはリピーターさんです。私と同世代の方もたくさん来ますし、自転車でやって来る80代のおじいちゃんもいます。その人は来店するたびに『勃たねぇけどよ』なんてボヤいています(笑い)。

 店には約50人の女の子が在籍していて、年は20歳から30代半ばまで。40歳以上の熟女はいませんね。仕事を掛け持ちしている子も多く、塾講師や保育士、OL、エステティシャンもいますよ。人気ナンバーワンは年収3000万円くらい稼ぐかな。たまに女の子を駅まで送ることもありますが、彼女たちとも話さないのがドライバーの基本ルール。もちろん、スタッフと女の子の恋愛は御法度です。

 時給1000円で週6日働いて月収10万円ちょっと。年金の足しにしています。妻は仕事を知っていますが、独立した息子には「上野で友人の会社を手伝っている」と言っています。

※週刊ポスト2015年11月20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《10年抗争がなぜ突然?》六代目山口組が神戸山口組との抗争終結を宣言 前兆として駆け巡った噂と直後に投稿された怪文書
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《“ショーンK復活”が話題に》リニューアルされたHP上のコンサル実績が300社→720社に倍増…本人が答えた真相「色んなことをやってます」
NEWSポストセブン
依然として将来が不明瞭なままである愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
愛子さま、結婚に立ちはだかる「夫婦別姓反対」の壁 将来の夫が別姓を名乗れないなら結婚はままならない 世論から目を背けて答えを出さない政府への憂悶
女性セブン
28歳で夜の世界に飛び込んだ西山さん
【インタビュー】世界でバズった六本木のコール芸「西山ダディダディ」誕生秘話、“夢がない”脱サラ社員が「軽い気持ち」で始めたバーダンスが人生一変
NEWSポストセブン
通算勝利数の歴代トップ3(左から小山さん、金田さん、米田さん)
追悼・小山正明さん 金田正一さん、米田哲也さんとの「3人合わせて『1070勝』鼎談」で「投げて強い肩を作れ」と説き、「時代が変わっても野球は変わらない」と強調
NEWSポストセブン
行列に並ぶことを一時ストップさせた公式ショップ(読者提供)
《大阪・関西万博「開幕日」のトラブル》「ハイジはそんなこと望んでいない!」大人気「スイス館」の前で起きた“行列崩壊”の一部始終
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
山口組がナンバー2の「若頭」を電撃交代で「七代目体制」に波乱 司忍組長から続く「弘道会出身者が枢要ポスト占める状況」への不満にどう対応するか
NEWSポストセブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン