前日の豪雨から一転、列島全体がさわやかな秋晴れとなった11月3日(文化の日)の昼下がり。都心のある高級住宅街に、子供たちの元気いっぱいの笑い声が響いた。自転車をこいではしゃぐ小さな男の子と、それを後ろから支える優しいお姉ちゃん。すぐ傍で、スリムなママと小柄なパパが腕を組みながらふたりの姿を見守っている。
10月に再婚した爆笑問題・田中裕二(50才)と山口もえ(38才)の家族だった。2人の子供は、8才と4才になる山口の連れ子である。
交差点が近づくと、田中が先に行って車が来ないかどうか左右をチェック。たまに男の子の自転車が先に行ってしまうと、田中は必死になって追いかける。微笑ましい光景に、すれ違う通行人たちもつい表情を緩ませていた。
そんな一家がたどり着いたのは、ある有名パン店。小さな店ながら、ネット上では「東京一おいしい」と書き込まれる人気店だ。
「とくにクロワッサンと食パンは絶品です。休日には全国からお客さんが殺到し、開店してすぐに売り切れてしまうので、予約して取りおきするのが基本になっているほどです」(常連客)
田中が店に着いた時も、すでに20人以上の行列ができていた。並んでいる間、子供たちが飲み物を手に騒いでいると、「しゃべる前に飲もうね」と田中が優しく注意。子供たちは素直に“ハーイ”と言うことを聞いていた。
待つこと15分。クロワッサンと食パンがつまった大きなビニール袋を提げて田中が店から出てくると、一家は来た道をゆっくりと戻っていく。店を少し離れたところで下の子が自転車にまたがろうとするが、うまくいかない。
「違う、違う!」。そう言って乗り方を教える山口の横で、田中が笑っている。男の子がようやく自転車にまたがると、田中が大きな声で、「大正解~!」。帰路もまた、笑い声が絶えなかった。
※女性セブン2015年11月26日号