離婚したら子供は父母のどちらかに別れがちだが、欧米では「別れても2人で育てる」のが主流。実践している自営業・40才の女性に話を聞いた。
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私の妊娠中に不倫をし、多額の借金まで作った夫が許せず、娘が2才の時に離婚。物心がつく前に別れれば、子供にも影響がないと思ったんです。その後、1年間は元夫の顔が見たくなくて、面会の約束はしていたものの、理由をつけて断り続けていました。
もともと自営業だったので、仕事には困らなかったのですが、娘を不自由なく育てるために貯金がしたくて、保育園や24時間制の託児所に預けっぱなしにして仕事三昧の日々に。しばらくすると、娘が笑わなくなり、無表情になったんです。実家の両親からは、「さびしいんじゃないか」と言われましたが、仕事も休めず、ずっと一緒にいてはあげられません。そんな時、元夫と面会することに。1年ぶりに娘と会った元夫は、涙を流して喜び、「なんでも協力するから言ってくれ」と。
正直、託児所のお金も大変だったので、私の仕事が遅い時は、元夫に来てもらい、娘の面倒を見てもらうようになりました。
帰宅すると、リビングや風呂場から、娘の楽しそうな笑い声が響くようになり、表情も豊かになったんです。私も娘を1人にしていることへの不安や罪悪感が薄まりました。
元夫には、二度と会いたくないと思っていましたが、今では“娘を育てる”という仕事をともにやる職場の同僚のような関係になっています。
※女性セブン2015年11月26日号