毎年この時期になるとスポーツ紙の芸能面を飾るのが、大みそかに放送されるNHK紅白歌合戦の話題だ。司会は紅組が綾瀬はるか、白組がV6の井ノ原快彦、総合司会にNHKの有働由美子アナウンサーに決まったと報じられており、出場歌手にも注目が集まっている。
芸能評論家の三杉武氏はこう語る。
「昨年は、中森明菜の“復活”やアナ雪ブームもあり、視聴率的には何とか及第点を取りましたが、今年は話題になったヒット曲もこれと言ってなく、フジテレビが10年ぶりに格闘技大会の中継番組をぶつけてくるなど、苦戦が予想されています」
そうした中、近年はジャニーズ事務所所属のアーティストやAKB48グループをはじめとするアイドルが多数出演。『進撃の巨人』や『妖怪ウォッチ』といった人気アニメ関連の楽曲を手掛けるアーティストも出演するなど“若者志向”が目立つが、「NHKサイドがネット世代の若い視聴者層の獲得に力を入れているのは確かでしょう。それに、今年の『紅白』を仕切るプロデューサーはアイドルやJ-POP好きな方のようなので、今年はさらにこの傾向が強くなると思います」(三杉氏)。
そうした中、今年初出場が濃厚なのがアイドルグループの乃木坂46だ。
昨年は一部スポーツ紙が“内定”と報じたものの、出場を逃したが、「CDのセールスも好調ですし、NHK大河ドラマの『花燃ゆ』に出演するなど、同局への貢献度も評価されるでしょう」(芸能リポーター)。
また、周年歌手の“復活”も取り沙汰されている。
「今年は近藤真彦さんがデビュー35周年、松田聖子が35周年、河合奈保子が30周年、TUBEが30周年、今井美樹が30周年、斉藤由貴が30周年、国生さゆりが30周年と、多くの歌手がメモリアルイヤーを迎えます。昨年、大トリを務めた聖子さんの連続出場はもちろん、近藤さん、TUBEの復活も予想されますね」(前出の三杉氏)
さらに、今年20年ぶりに再結成したロックバンドREBECCA(レベッカ)や8月に同局で放送された“夏の紅白”と呼ばれる音楽番組『思い出のメロディー』で北島三郎とともに司会を務め、『花燃ゆ』にも出演している松坂慶子、同局で放送された仲間由紀恵主演のドラマ『美女と男子』で一発屋歌手を演じた高橋ジョージ、同局のコント番組『LIFE!~人生に捧げるコント』から生まれたドランクドラゴンの塚地武雄扮するイカ大王などの出場も浮上している。
そうした中、目玉として業界内で噂されているのが、松山千春だ。
松山といえば、今年9月に放送された『NHKのど自慢』にゲストとして初出演し、約15年ぶりに生放送の番組で生歌を披露して話題となった。
「松山さんは、テレビの歌番組にはほとんど出ないことで知られていますが、同番組への出場は自身の還暦と同番組の70周年が重なったこともあり、出場オファーにゴーサインを出したということです。
NHKサイドとしては紅白出場を見据えてのオファーだったとみられます。目下、紅白の目玉としてNHKが交渉に当たっている段階と言われています。本番で何をやるかわからない松山さんなら、視聴者の関心を集めるのは確実で、出場すれば話題性は充分です」(同芸能リポーター)
果たして、今年の大みそかのステージにはどんな顔触れが揃うのか。