ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なバナナ。南国生まれゆえ、体を冷やすフルーツだが、今、そのバナナを温める健康法が注目を集めている。
作り方はとっても簡単。皮をむいたバナナをそのまま電子レンジに入れて600Wで30~40秒温めれば出来上がり。フライパンを使う場合には、焼き色がつくまで1分程度加熱すればいい。アイドルグループ乃木坂46のメンバーで『CanCam』専属モデルの橋本奈々未(22才)も実践している「ホットバナナ」。その効果とは──。
松生クリニック院長の松生恒夫先生はこう話す。
「バナナに含まれる食物繊維は腸内で水分を含み、膨張します。それが便の原料になるのと同時に、腸内を刺激し排便を促します。温めることで、腸内環境をより正常化させるので、便秘だけでなく、下痢の改善にも効果があります」(松生さん)
継続して食べることで肌の水分量、油分量が上がり、弾力がアップするというバナナ。冷たいまま食べるよりも温めることで、さらなる美肌効果が期待できるという。
「フィトケミカルを包んでいる細胞膜は、温めると破壊されます。この物質は、抗酸化力、免疫力のアップなど、健康維持・改善に役立つとされているため、美肌効果が期待できるのです」(松生さん)
バナナは果物のなかでもポリフェノール類が豊富に含まれている。1本あたりに含まれるポリフェノールの量は赤ワイングラス1杯に匹敵するほどで、果物としては最高の量。活性酸素を取り除くとされるポリフェノールは温めることでその効果がアップし、そのまま食べるよりも病原菌と戦う血液中の白血球の質が高まるという説もある。
また、寝起きは体温が低いが、朝食でホットバナナを食べることで腸が活動的になるのだという。たとえば、3cmくらいずつの大きさにカットして、シリアルと一緒に朝食として食べるのもいいだろう。アルミホイルにのせてトースターやグリルで両面を焼けば、バリエーションも広がる。
「オリーブオイルで焼く、ヨーグルトと混ぜるなどすれば、便秘解消効果はますます向上するでしょう。こういったアレンジをすることで、飽きずにおいしく食べ続けることができます」(松生さん)
この冬はバナナを温めて、体の内側からきれいになろう。
※女性セブン2015年12月3日号