約35分間にわたるスピーチの後、会場は大きな拍手と歓声に包まれた──。
11月17~21日、皇太子さまは米・ニューヨークを訪問された。18日には国連本部の総会議場での『水と災害に関する国際会議』に出席され、英語で基調講演を行われた。
水災害の歴史や衛星技術を活用した最新の防災対策などを紹介し、講演の終盤には“急速に進歩する科学技術の恩恵が、世界の、特に貧困に苦しむ人々に隅々まで行きわたるよう、国際社会の一層の連携協働を期待します”と熱く語りかけられた。
「今回のスピーチはいつにも増してお気持ちがこもっていらっしゃったと評判になっていました。皇太子さまはもともと英語の発音がきれいだといわれていますが、さらに、間の置き方や目線の投げ方などブラッシュアップされた印象がありました。各国の有識者たちも熱心に聞き入っていましたし、終了後には、皇太子さまの周囲に賞賛の人だかりができていました」(皇室記者)
23才から2年間、イギリスのオックスフォード大学へ留学されていた皇太子さまは、英語が堪能なことで知られる。
「もちろん日常会話などまったく苦労はされないでしょう。ただ、数多くの海外ご公務をこなされるなかで、より品格のある、説得力のある英語をお話しになりたいという思いをお持ちになっていたようです。今回、皇太子さまの英語力向上の陰には、雅子さまのバックアップがあったようです」(東宮職関係者)
幼少期を旧ソ連とスイス、アメリカで過ごされた雅子さまは高校時代に再び渡米し、名門ハーバード大学を卒業。外務省に入省後は、通訳としても力を発揮された。
「雅子さまの英会話の格調の高さと美しい発音は省内でも飛び抜けており、当時大変話題になりました。読み書きも“英語の方が表現しやすい”とおっしゃっていたそうです」(ベテラン皇室記者)
現在でもその英語力は健在。今年6月にフィリピンのアキノ大統領が来日した際も、英語のスピーチを、手元の日本語訳に一度も目を落とさずにお聞きになっていた。
「ニューヨーク訪問直前の7日間、雅子さまは側近や関係者などを入室禁止にして、皇太子さまにマンツーマンで“スペシャル英語レッスン”をされたそうです。原稿の読み方や英語のイントネーション、テンポなどについて、ご自身の経験にもとづいて細やかにレクチャーされたそうですよ」(前出・東宮職関係者)
※女性セブン2015年12月10日号