芸能

絶好調『あさが来た』 プロデューサーが教える4つの見どころ

 ついに視聴率25%超えを記録するなど絶好調のNHK連続テレビ小説『あさが来た』。そこで、エグゼクティブ・プロデューサーの佐野元彦さんに、見どころを教えてもらった。

【1.玉木宏の「つかませない」演技】
 玉木宏さん(35才)演じるあさの夫・新次郎は、難しい役なんです。「アホぼん」だけに見えてはいけないし、「能ある鷹は爪を隠す」みたいな人に見えてもいけない。傘を華麗に開いたり、とぼけた表情をしたり…。視聴者にどういう人かつかませないように見事に演じられています。正吉役の近藤正臣さん(73才)が「玉木さんはうまい。よう研究している」と絶賛していました。

【2.宮崎あおいの手の先、足の先】
 あさの姉・はつ役の宮崎あおいさん(29才)は、手の先から足の先までに気持ちが行きわたっている芝居をされます。例えば、第29回で、はつが畑であさと再会したときは、足の指にぐっと力を入れて緊張感を表現しています。「彼女のような人が50人いればハリウッドに勝てる」と周囲によく言っています。

【3.キャスティングにこだわった三大名家】
 一般的に朝ドラは、ヒロインの実家と嫁ぎ先の2つしか家庭を出しません。だけど、今回は、あさの実家・今井家、あさの嫁ぎ先・白岡家(加野屋)、あさの姉・はつの嫁ぎ先・眉山家(山王寺屋)と3つの家庭を出しました。

 視聴者が混乱しないように、それぞれの家のカラーを体現できる俳優さんをキャスティングさせていただきました。

 今井家は、明治以降、新政府のお抱えになるなど、物事をしっかり見据える家ですから、升毅さん(59才)に。白岡家は、大阪のやわらかさがあるから、近藤正臣さんに。眉山家は、日本でいちばん最初に為替を作ったという誇りがあるから、萬田久子さん(57才)に。皆さんの演技で、見事に家のすみ分けができたと思います。

【4.あさの人生を変える豪華ゲスト】
『あさが来た』には1話限りの豪華ゲストが出演する回があります。それは、2種類の人物が出てくるときにお願いしています。

 まず1つ目は、歴史上の有名な人物です。幕末、明治、大正というダイナミックに時代が流れていくのを初めて朝ドラで描くので、その時々に「この時代を通過中」という大きな標識になるような人を出していったら楽しいと思ったんですね。

 例えば、新選組の土方歳三が出ることで「ああ、新選組が京都で活躍していた時代なんだ」とか。「今、この時代をあさが通過中ね」と視聴者に知ってほしかった。

 土方は、大河ドラマ『新選組!』でも土方を演じた山本耕史さん(39才)にお願いしました。平成の土方は耕史さんがいちばんハマり役だと思うし、あの時、大河を見ていた人にも楽しんでほしいという思いがありました。

 これから福澤諭吉役で武田鉄矢さん(66才)が出演します。一万円札を見ていたら、顔が違うと思うでしょうけど、武田さんの演技を見ていたら、「福澤諭吉はこういう人だったんだろうな」と思わされるはずです。

 2つ目は、あさに炭坑を売った櫛田そえ(木村佳乃・39才)や豪商・玉利友信(笑福亭鶴瓶・63才)など、あさの人生のターニングポイントになった人です。あさの人生に影響を与える人たちですから、これもステキなゲストのかたにお願いしています。今後も楽しみにしていてください。

 ──ちなみに、2014年前期の朝ドラ『花子とアン』のモデル・村岡花子は、広岡浅子(あさのモデル)に影響を受けた人物として知られている。花子を演じた吉高由里子(27才)の出演が期待されているが…。

 それはないと思います(笑い)。

※女性セブン2015年12月10日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン