昨年、ユネスコの世界文化遺産に『富岡製糸場』が登録されたこともあり、日本の絹に注目が集まっている。しかし、「国内の養蚕農家は昭和4年のピーク時に220万世帯あったものが、昨年は500世帯と激減。このままでは国産絹が途絶える可能性があります」と憂慮するのは、純国産絹の着物や和小物を扱う『田中種』社長の田中隆さん。
「絹は“着物”と密接に結びついて発達してきました。それが、生活様式の変化で着物とともに需要が低下。安価な海外絹製品の登場や、後継者不足も加わって、今や全絹製品に占める純国産絹は、わずか0.5%しかありません。
世界に誇る蚕糸、絹業の伝統技術と文化を継承するためにも、繭を計画的に作って使い、良質の製品を作り続ける必要があるんです」(田中さん・以下同)
そんな思いを込めて2013年に誕生したのが『おやすみ絹くつした』(5400円)だ。
このくつした、履いて寝ると足が温まり、寝つきがよくなるという。おまけにかかとのカサつきがなくなったという声も。皮膚科医からは、使用した患者の肌荒れの症状が改善したという報告もある。
これは、人間の皮膚との親和性が高い“フィブロイン”という絹の主成分によるもの。皮膚細胞の再生を促す働きもあり、スキンケア効果も期待できる。
「市販のくつしたは、1度や2度履いたくらいでは破れませんが、この商品は“おやすみ”とあるように、100%にこだわった、極細極上の絹糸で織り上げているので、普段履きにすると、すぐ破れちゃうんです(笑い)。だから、寝る時にだけ履いてほしい。絹パワーで、履いて寝て、起きると足がしっとりきれいになっていますよ」
布団の中だけで履く、ラグジュアリーな絹のくつした。翌朝の激変ぶりを体感あれ。
※女性セブン2015年12月10日号