朝のワイドショー戦争で首位を突っ走る『とくダネ!』(11月17日放送回)で、小倉智昭キャスターがまた大放言を飛ばした。
「歩きスマホでトラブル急増」という特集で、歩きながらのスマートフォン使用が招いた交通事故の映像などを見て眉をひそめる小倉キャスターは、感想を求められてこう切り出した。
「自動車を運転している時に携帯を使ってると罰金になるじゃない。歩きながらスマホ使ってる人も罰金でも取ればいいじゃない。税収不足だし。止まってやらなきゃダメというルールを作りましょう」
この「歩きスマホで罰金」発言は、スマホ問題に敏感なインターネットユーザーの関心を呼び、ネット上では「もっと先にやることがある」「各個人のマナーの範疇」などの反論が出た。
しかし、大勢を占めたのは、「小倉さん、たまにはいいこというじゃん」という意見だったのだ。モバイル評論家の法林岳之氏も深くうなずく。
「実際の法律論はさておき、小倉さんがそういいたくなる気持ちは非常に分かります。歩きスマホで駅のホームから転落したり、路上で人とぶつかってケガをさせたりと、他人に迷惑をかける事故が相次いでいます。
歩きスマホよりさらに危険なのが、自転車に乗りながらスマホを操作している人たち。
歩行者をはね飛ばせば死亡事故にもなりかねない一方、その自転車が自動車とぶつかって事故になった場合、交通事故では自転車のほうが守られる立場になるので、自動車のほうが悪いという話になりかねない。そうなれば自動車の運転手はあまりに哀れです」
そもそも、小倉さんの発言はなにも突飛なものではない。世界的に歩きスマホは取り締まりの方向に傾きつつあり、米ニュージャージー州フォートリーでは2012年に「歩きスマホ規制条例」が成立、違反者に85ドルの罰金が科されるようになっているのだ。
※週刊ポスト2015年12月11日号