冬になると特に意識せずに食べているであろうみかんだが、栄養についてはあまり知らない人が多いのでは? みかんに含まれる栄養は意外にすごく多く、効果的な食べ方をすれば、健康にも美容にも役立つ優れものだ。
みかんの実の部分には、ビタミンCやクエン酸、房や筋には食物繊維、ポリフェノールの一種であるヘスペリジンが豊富に含まれる。
「みかんを3個食べれば、1日に必要なビタミンCが摂れます。一度に大量摂取しても排出されてしまうため、朝・昼・夜と分けて食べるのが効果的です」(料理研究家・栄養士の青木敦子さん)
また、皮には食物繊維やカルシウムが含まれている。
「オリーブ油と一緒に摂ると、カルシウムの吸収を高めます。刻んだ皮とオリーブ油をご飯に混ぜる“みかんご飯”が手軽でおすすめです。
他にも、皮は、刻んで料理に使うといいですよ。汁物やそうめん、パスタに入れれば、柑橘の香りがプラスされ、薬味のように使えます。餃子やハンバーグのタネに少量混ぜると、苦味が気になりません」(青木さん)
みかんの橙色は、β-クリプトキサンチンという色素。理学博士の向井克之さんはこう説明する。
「10年前、発がん抑制作用が発見されてから注目されている成分で、抗酸化作用(アンチエイジング)、骨粗しょう症・糖尿病・動脈硬化・肝機能障害の予防効果が認められています」
β-クリプトキサンチンの含有濃度が最も高い食べ物はとうがらしで、次に温州みかんとされる。
「一度に食べられる量で見れば、温州みかんがダントツです。脂溶性なので、乳製品と一緒に摂取すると吸収率が高まります。カルシウムも同時摂取できるので、牛乳やヨーグルトなどと一緒に食べるといいですね」
※女性セブン2015年12月10日号