視聴率うなぎ上りのNHK連続テレビ小説『あさが来た』。物語の面白さや、あさ(波瑠)のはつらつさはもちろん、「朝からあざやかな着物を見ると、気持ちが明るくなる」と、その衣装を絶賛する声多数。登場人物それぞれの着こなしには、こんな秘密があった。
「“両替屋”の娘・妻といいますと、超がつくほどのお金持ち。だから、テレビで見たときに“とにかく質がよく、かつ華やかに見える”ことが重要です。普通の町娘ならば、少しくらい汚れや傷があってもご愛嬌なのですが、あさやはつにそれは許されません。生地がきれいで、発色のよいものを選んでいます」
『あさが来た』の衣装担当として着物選びを一手に引き受ける澤谷良さん(東京衣裳)曰く、登場人物のキャラクターも、着物に反映されているという。
「あさは、はつらつとしたイメージだから、赤などの原色を着せることが多い一方、はつは静かな性格なので寒色やパステルが主です。新次郎は、おしゃれでボンボンな雰囲気が出るように、わざと上下違う色の着物を合わせたりすることも。玉木(宏)さんは、着物を着なれていて、所作が圧倒的に美しい。ハンサムだと、何を着ても似合ってしまいますね(笑い)」(澤谷さん)
物語だけでなく、着物にも注目してドラマを見ると2倍楽しめることまちがいない。
撮影■杉原照夫(WEST)
※女性セブン2015年12月10日号