正月を彩るのに欠かせないおせち料理。「手作りするには時間と手間がかかり、作る量が少ないと具材を買うのも割高になるため、年々、購入派が増えています」と言うのは、おせち料理お取り寄せ予約ガイドの森田慶子さん。1年の始まりに食べる物で失敗はしたくないもの。
普段から家庭であまり和食を食べない人にとっては、おせちは、なじみのない料理が多い。味わいや見た目で敬遠してしまう若い人もいるという。
「小さな子供がいるなら、ミートローフなどの肉料理が入ったもの。お酒が好きなお父さんのためには、肴になるオードブル系の洋食や中華おせちを。最近は、ホテルや有名料理店の和洋中シェフがコラボした3段おせちも増えていますよ」
以下、選ぶ際に知っておきたい3つのポイントを森田さんに聞いた。
【1】世代別に味わいも、お重の数も自由に選べる
いろんな味わいを楽しみたいなら、複数のおせちの取り寄せがおすすめ。お重のサイズが同じなら、家族の人数や好みに合わせてオリジナルおせちを作ることができる。
「三越オリジナル 選べるおせち」は、和洋中に煮物、酒肴、名店おせち、お子様膳など全8種類が同サイズの重箱入りで、チョイスは自由。1段1~2人前なので、4人家族なら3段を目安にして。
【2】健康志向のヘルシータイプ
本来のおせち料理には、正月の間ずっと食べ続ける保存食という意味合いもあったため、味つけの濃いものが多かった。
「最近のお取り寄せおせちの消費期限は1、2日。元日に食べるように作られており、薄味が主流です。素材を生かしたやさしい味のものが多いですね」
三越伊勢丹では、「健康志向おせちは、毎年人気です。今年は“塩分を控えるように言われているけれど、おせちが食べたい”というお客様からのご要望で、食塩不使用パックも発売します」(広報・足代成子さん)。
ほかにもアレルギー対応や高齢者向けの「やわらかおせち」などもあるという。
【3】「おせちもいいけど…」の+αタイプ
「おせちもいいけど、それ以外のものも食べたい!」という声に応える形で生まれたのが、『おせち+α』。大丸松坂屋では、『松阪牛すき焼き・おせちセット』(3人用・3万円)などがある。
「年末や年の初めの家族団らんに、すき焼きなど大人数で温かい料理を囲んで絆を深めていただければ」(大丸松坂屋広報・杉谷智恵さん)
家族の年代や嗜好も、お正月の過ごし方も多様化している昨今。おせちも家族の希望に合わせて楽しめるものを選ぼう。
※女性セブン2015年12月10日号