11月13日夜、パリで発生した同時多発テロ。実行犯が潜伏しているとされるベルギーの首都ブリュッセルでは、深刻で差し迫ったテロの危険があるとして警戒レベルを最高の「4」に引き上げ、学校は休校、地下鉄も運行を停止した(11月27日現在、レベルは「3」に引き下げられている)。するとTwitterが猫の画像で埋め尽くされた──。
きっかけは、ベルギー警察がTwitterで「SNSに警官らの動向を投稿しないようお願いします」と呼びかけたこと。Twitter上に市内の警察官の画像が流れると、テロの容疑者に捜査活動を察知される可能性があるためだ。その呼びかけに対し、オランダ放送協会のカメラマンが、「ブリュッセルの警察の活動をつぶやく代わりに、うちの猫“モーツァルト” の写真」と、飼い猫の画像をツイートした。
それに続くように、国民たちは次々と猫の画像を投稿しだした。緊張の走る状況のなか、銃をかまえる猫、サングラスをかけた猫、カフェでくつろぐ猫、さらに「世界を救うのは猫だ!」「“もふもふ”にはテロもかなわない」と、投稿は瞬く間に国境を越え、Twitterは猫祭り。警察当局が“捜査に協力したお礼”として、キャットフードの写真をアップするなど、まさに“猫の手を借りた”テロとの戦いが繰り広げられている。
写真共有サイトInstagramを見ても猫だらけ。なかでも、今年3月頃に海外を中心に流行したのは、本物の猫を帽子のように頭に乗せてご満悦の“リアル猫かぶり”。まんざらでもない猫の表情に人気が集まった。
町を歩いていても、いたるところに猫。お茶を飲みながら猫と遊べる猫カフェの数は、全国で200店舗以上にもなっているなど、とにかく最近、猫が大人気。この猫人気について、ニッセイ基礎研究所の松村徹さんは、「猫の魅力に気づいた人が増えた」と分析する。
「もともと猫好きだった高齢者や女性に加えて、猫耳の女の子やアニメキャラがかわいいと、若い男性などにもファン層が広がったのではないでしょうか。また、ネット上の無料写真や動画配信で、猫の魅力が伝わりやすくなったことも要因です」
猫3匹(さかもと・ニケランジェロ・ライチ)を飼う猫好きで知られるのはアーティストのアレクサンダー(33才)だ。妻の元AKB48川崎希(28才)も猫好きで、2月22日(にゃーにゃーにゃーで猫の日)に入籍したほど。
「物心がついたときから猫好き。耳も肉球もひげも、マイペースなところも全部好き! 家を空けるときは誰かに来てもらって、ペットホテルには預けないようにしているよ。お腹が空くとおしっこをかけてくる。ロックで、さすがオレの猫だなと思った。のんちゃん(川崎)に怒られたときも、さかもとのおかげでその場が和んだりして、感謝してる」(アレクサンダー)
※女性セブン2015年12月17日号