大阪府知事・市長のW選挙に圧勝したおおさか維新の会が気勢を上げる中、政局とは無関係の場で息巻く元維新議員がいる。上西小百合・代議士だ。
上西議員は、今年3月、体調不良を理由に衆議院本会議を欠席し、維新の会(当時)から除名処分を受けた。
処分の原因となったのが、週刊文春(4月2日発売号)に掲載された〈浪速のエリカ様 国会サボってホワイトデー温泉旅行疑惑〉。本会議を欠席した翌14~15日に、男性の公設秘書と一緒に旅行に出かけていたとする内容だ。
その後、彼女は「プライベート旅行ではなく公務だった」と弁明を続けているが、その荒い鼻息は当時の政策秘書A氏にも向けられていた。上西議員がいう。
「報道があった当時、大阪の街中や新幹線の車両の中、至る所に各社の記者が先回りしていたんです。おかしいでしょ? 最近になってAが情報を流していたことが分かったんです。旅行の件も彼が事実を捻じ曲げてリークしたんやろな……ホンマに公務なんやから」
このA氏は6月に自主退職し、現在は他の代議士の政策秘書を務めているという。上西議員が続ける。
「その後、Aが紹介してくれた方を政策秘書として雇ったんやけど、その人も11月で退職した。うちの事務所の電子レンジを盗んでAの事務所に渡してたんです……。秘書運、悪いわ!」
目の前のメモ用紙をクチャクチャにしながら激昂する上西議員。パンダメークをやめて小さくなった目は怒りに満ちていた。
A氏に聞くと、「事実無根だ!」とこちらも怒り心頭。
「私は上西のそばでずっと彼女を守ってきた。彼女が釈明会見で読み上げた〈体調が悪かった〉という文章を書いたのも私なんです。まァ、完全な仮病ですけどね! 電子レンジ? そもそも私がお金を出して買った物です。返却しましたけど、もう関わりたくないです」
エモーショナルなバトルは収まりそうにない。
※週刊ポスト2015年12月18日号