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北京の3大学で学長らが腐敗容疑で処分 教育界の追及本格化

 中国北京市の中央音楽学院や北京郵電大、対外経済貿易大の3大学の学長や副学長ら10人の大学幹部が12月初め、中国共産党の内部規定に違反したとして処分されたことが分かった。

 なかでも、中国音楽学院の学院長のほか、他の2大学の副学長が解任されるなど厳しい処分を受けている。これまで大学などでは反腐敗運動は広がりを見せていなかったが、教育界でも今後、腐敗摘発の動きが拡大するとみられる。

 中国音楽学院の王次ショウ(招の手へんを火へんに)院長は今年6月、自らの職権を使って、娘の結婚式の会場を格安に借りたほか、学院の学生らで構成する楽団を結婚式の演出のために使うなどしたという。また、同学院の党委書記ら幹部も結婚式に出席して、祝辞を述べるなどしたという。

 習近平政権が定めた党の内規である「8項規定」では、党幹部が個人的なお祝いごとに出席して祝辞を述べたり、宴会で飲食するのを禁じており、院長は解任されたほか、担当の党委書記も厳重注意処分を受けている。

 しかし、娘の結婚式のために公的な地位を利用したとして解任されるのは極めて異例で、今後は教育界での腐敗幹部の摘発が活発化することが予想される。

 同学院のほか、北京郵電大では党委副書記や副学長が公費280万元(約5600万円)を私的に流用するため、個人口座に隠匿していた事実が発覚し、解任されている。

 さらに、対外経済貿易大の副学長が企業6社の取締役を兼任し、126万元(約2520万円)もの報酬を得ていたことが分かり、解任されている。

 北京では11月下旬、中国伝媒大の党委書記や学長ら幹部8人が「8項規定」に違反したとして処分されており、党機関紙「人民日報」など中国メディアは「北京の大学での腐敗摘発は今後、全国の大学や教育界に波及するのは確実」と報じている。

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