申年に赤い下着を着けると、“病が去る”“災いが去る”“年をとっても人に下の世話をしてもらわずにすむ”などの縁起が良い言い伝えがある。その理由を栃木県立博物館の学芸員で民俗学に詳しい篠崎茂雄さんに聞いた。
「サルにかけた“病がサル”“災いがサル”などの言い伝 えは日本各地に古くからあります。一方、縄文時代から赤いものは病気よけや魔よけとして使われてきたと考えられています。ふたつを組み合わせた申年に赤い 下着というのは比較的新しい風習ですが、それを受け入れやすい土壌があったため、全国的に広がったのだと思います」
12年前の申年から赤い下着への注目が高まり、来年は本格的にブレイクの予感。「私も申赤で開運よ!」と意気込む本誌オバ記者(58)が、すでに賑わっている赤い下着売場で見つけたものは…。
「以前は、赤パンツを売っていたのは店の一角のみだったわよね?」と東京・巣鴨の”おばあちゃんの原宿”巣鴨地蔵通り中央にある『マルジ』に長年通うオバ。
「よく知ってますね! 1994年にオリジナルの赤パンツを発売して以来、人気の高まりとともに商品数が増え、2009年に赤パンツ専門館をオープンしました」と店長の雨宮眞知子さん。
「東洋医学ではへその真下3~4cmにある丹田というツボが気の発信地とされています。赤パンツをはくと、丹田に力を入れるのと同じ効果が得られ、血流が良くなったり、気力が充実するといわれています。“冷えなくなった”などとリピーターも多いんです」(雨宮さん)
マルジでは、申年用赤パンツはすでに生産が追い付かないほどの人気だという。
※女性セブン2015年12月24日号