NHK杯で自身が築いた世界最高記録を、スペインで行われたフィギュアスケート・GPファイナルで塗り替えた羽生結弦(21才)。その得点は、330.43点という異次元のレベル。フィギュアが新たな時代へ突入したとまで言わしめた。
羽生をここまで高めたのは、ライバルの存在が大きい。とくに安藤美姫(27才)の恋人でもあるハビエル・フェルナンデス(24才)は羽生にとって強敵であり、尊敬できる人物でもある。
2015年3月の世界選手権ではフェルナンデスが優勝、羽生が2位。その時、羽生は当初、勝者を心から称えられなかったというが、《ハビエル(フェルナンデス)が来て「僕はユヅに負けたと思ったし、ユヅがどんな演技でも僕は二位だから」っていってくれたときに、もう、うゎ~って泣きました》(『家庭画報』インタビューより)。
そして、会見では「悔しいけどうれしい。優勝がハビエルでよかった」とコメントした。
《彼はものすごく素直に人の話を聞いて、アドバイスを吸収している。それは僕が目指す姿、そうあるべきだと思う姿ですね。彼がチームメイトで本当によかった》(同前)
絶好調に見える羽生だが、すでに改善ポイントを明らかにし、次を見据えている。
「GPファイナルの優勝後、彼はすぐに『次はステップを改善したい』と改善点を口にしていました。
エキシビションでは公式戦ではまだ誰も成功させたことがない四回転ループを成功させましたし、練習ではさらに難度の高い四回転アクセルにもチャレンジしています。まだまだ高みをめざしているようです」(スポーツ紙記者)
羽生は2015年8月、「ソチで(金メダルを)とって、平昌でとって終わり」と発言し、2018年2月の韓国・平昌五輪での現役引退を示唆した。後に発言を撤回したものの、彼にはすでに「ゴール」が見えているようだ。
羽生は以前、インタビューで家族への感謝を述べてからこう発言している。
《フィギュアって、すごくお金がかかるスポーツなんです。将来的にはプロになって、いままで支えてくれた人に恩返ししたい》
※女性セブン2015年1月1日号