誰もが一度は読んだことのある夏目漱石の『坊っちゃん』。漱石が亡くなって100年という節目に、新春スペシャルドラマ『坊っちゃん』(フジテレビ系、2016年1月3日21時~)が放送される。その不朽の名作の主人公・漱石を演じるのが、嵐の二宮和也(32才)だ。
「ぼくはもともと原作を知らなかったんですよ。でも、皆さんが読んだであろう『坊っちゃん』のイメージを崩さないよう作っていこうとする、スタッフの心意気がすごいなと思いましたね。
ぼくも、現代っぽくなるような空気感は出さないようにしてきました。例えば、ぼくは歩くのがすごく遅いんですけど、少し速く歩けるようにしたりと。明治感は、服装や髪形、セットや小道具で作っていくのかなって。意識していたことは、監督の指示に一つ一つ早いレスポンスで返すようにしました。その都度つまずいて、撮影の流れを切りたくなかったんです」(二宮・以下「」内同)
今回は共演者に古田新太、及川光博、八嶋智人と豪華俳優陣が顔をそろえているが――。
「共演者の皆さんがすごい人ばっかりで、現場にいるのがすごく楽しかったですよ。大先輩と共演して得ているものは、自慢できること! おれ共演したんだぜ!(笑い)って。親もそうだけど親戚に対しても、喜んでもらえる仕事ができてよかったかなって思います。子供が何してるかって不安でしょ? これで何をしているかがわかるから。喜んでもらえてよかったなって思います。
うちはおじいちゃんが芸能界の仕事に反対していたんですけど、NHKに出るとか、今回のような文学ものに出演できるとかっていうことで、面白いことやってるなって認めてくれる人だったんで。ぼくが出させてもらった作品は意味があるものばかりなので、ありがたいことだと思います」
『坊っちゃん』といえば愛媛県松山市での教師時代の漱石の実体験が描かれている。そこでもし教師になるとしたら何を教えるか聞いてみると…。
「人に教えるなんてとんでもない! ぼくが教えられることなんて何もないよ。ゲームの攻略法?くらいなら。でもそれも教えるものじゃないよ」
といたずらに笑った。
※女性セブン2015年1月1日号