芸能

学者肌だった故・坂東三津五郎さん 歴史上の人物を分析した

学者肌で研究熱心、徹底した役作りに定評が

「踊りの名手」と呼ばれた十代目坂東三津五郎さん(享年59)は、2015年2月21日にすい臓がんで亡くなった。とくに『六歌仙容彩』での踊りは上半身を男のように下半身を女のように見せて観客を魅了した。

 歌舞伎以外にも映画やテレビドラマで活躍。40年来の親交があった浅草の老舗扇子店『文扇堂』の荒井修さんが語る。

「三津五郎さんが20才のころ、『浅草が舞台のドラマに出るので勉強したい』と紹介されたのが知り合うきっかけでした。そこで浅草の文化やしきたりを教えました。そのうち、浅草のこと以外にもいろいろと話すようになっていったんです」

 芝居や江戸風俗、踊り…数え切れないほど話した中で、忘れられない言葉が「時空を超えられたら何を見たい?」という質問だ。

「自分がこれから演じるかもしれないさまざまな歴史上の人物を実際に見てみたいと思ったんでしょう。学者肌で研究熱心な人でした。歴史好きで、普段からさまざまな本を読んでは、歴史上の人物を分析していました」

 三津五郎さんは、演じる人物の出身地を旅行するなど、徹底した役作りに定評があった。今は天国で六歌仙歌を詠み合っているのかもしれない。

※女性セブン2016年1月1日号

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