女性宅に不法侵入して下着を盗んだ疑惑が浮上し、すっかり「パンツ大臣」の呼び名が定着した感のある高木毅復興相。本誌前号では、それを聞いた民主党の最高幹部が、「女物なんだからパンツじゃなくて、パンティ大臣だろ」と指摘したことを報じ、今度はそれが永田町で「流行語」として広まっている。何とも踏んだり蹴ったりの高木氏だが、地元の敦賀ではなぜかほとんどこのことが話題にされない。
「地元の関係先は全部押さえた。もう誰も喋らないはず」(官邸の情報部門関係者)というとおり、周辺住民は箝口令でも敷かれているかのように口が重いのだ。
地元で「最大の支援者のひとり」といわれる人物に電話すると、怒りの様子でこうまくし立てた。
「ばかやろー! なに変なこと調べてんだ。おまえらジャーナリズムなら、もっとでっかい悪を倒せよ。なんで高木さんなんだよ、コノヤロー! 下着の話? 30年も前の話で、地元じゃ誰も問題にしてないよ。だいたい時効じゃないか」
高木氏を守るつもりが、まるで小さい悪は働いたことを認めてしまっているような気が……。一方、地元と違い、この問題を深刻に受け止めているのが、被災地の人たちである。
「3月には東日本大震災から5年目を迎える。その節目の場にパンツのイメージしかない人が大臣として登場するのはなんとも情けない」(福島県いわき市の住民)
高木氏の事務所はこの件について「すでに国会等において十分説明させていただいております」と答えるのみ。高木氏自身の復興はあり得るのか。
※週刊ポスト2016年1月1・8日号