春先から劇的な逆転勝ちを連発、一時は首位に立ち、横浜DeNAベイスターズは今年こそ優勝かといわれた。しかし交流戦で大失速。6月3日のソフトバンク戦からまさかの12連敗を喫し、2桁あった貯金をあっという間に吐き出した。
その後もズルズル後退し、終わってみると首位ヤクルトと14.5ゲーム差の最下位。続投要請があったにもかかわらず中畑清監督は辞任することとなった。
さすがの「絶好調男」も失意に沈んでいるのでは──。本誌は12月某日、自宅にてジャージ姿だった中畑氏を直撃した。
──週刊ポストです。
「おお、就活してる俺の様子を見に来てくれたのか(笑い)。だが12月いっぱいまで球団との契約が残っていて勝手に取材が受けられないんだよ。わかってくれ」
──お元気そうですね。
「数字は悪かったけど俺は愚痴も不満もないからね。(交流戦を挟んで)12連敗したけど試合内容は悪くない。中継ぎが踏ん張っていれば良い試合になったものばかり。だから12連敗中でも(選手を)怒ったことはないんだよ。
どんなに頑張っても負けることはある。そんな中でも若い選手が出てきたからね。今シーズンは凄く充実していたよ」
──では、なぜ続投要請を受けなかったんですか?
「勝負の世界は結果が全てだからな。負けた責任を監督が取らないでどうする。優勝の可能性があったわけだからね。ファンに期待を持たせておいて裏切った。だからけじめをつけた」
──「絶好調」からの失速に球団内でゴタゴタはなかった?
「ないない。1年間やり切ったからね。これ以上は取材になっちゃうからもう終わり。続きが聞きたければ年が変わってからおいでよ」
──最後に、監督業に一区切りついた今の心境は。
「監督をやりたがっていた俺に4年間も任せてくれた球団には感謝しているし、何より支えてくれたファンの皆様に感謝している。悔いなき4年間、楽しかった4年間、だけど期待に応えられなかった4年間。そこは残念でした、ジャンジャン(笑い)」
※週刊ポスト2016年1月1・8日号