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吉田と平子ら2015年の芸能人離婚から大人の強がり方を学ぶ

今年もいろんな離婚がありました(naka / PIXTA(ピクスタ)

 2015年も芸能人の離婚がニュースを賑わせた。そのコメントは味わい深く、応用力がある。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が、芸能人の離婚から大人の強がりを学ぶ。

 * * *
 いろいろあった2015年も、残すところ数日。もうすぐお別れしなければならない2015年への惜別の想いを込めて、また、新しい年を迎える前の厄落としの一助になれたらというおせっかいな願いを込めて、今年の芸能人の離婚を振り返ってみましょう。

 離婚は結婚以上に人生の一大事です。辛い経験を乗り越えた人たちのコメントには、大人の強がり力や立ち直り力を考えるヒントが詰まっているはず。こっそり学んで、2016年をたくましく生きていく糧にさせてもらいましょう。

 記憶に新しいのは、12月21日に離婚した俳優の吉田栄作と女優の平子理沙。結婚は1997年でした。平子は事務所を通じて「別々の道を歩むことになりましたが、一緒に過ごした日々は大切でとても感謝しております。これからは友人として新たな関係を築いていくと思います」などとコメントしています。

 一緒に過ごしたことに感謝しつつ、今後もいい関係を続けたいというこの言い方は、たとえば自分がリストラされて会社を辞めることになったり、会社を辞める人を見送ることになったときに、ほぼそのまま応用できます。期待されたプロジェクトチームがたいした成果を残せないまま解散することになった場合も、こう言って強がりましょう。

 涙の記者会見が印象深かったのが、3月に元ソフトバンク投手で野球評論家の斉藤和巳氏と離婚したタレントのスザンヌ。結婚は2011年12月で、2014年1月には男児が誕生しています。会見の中で「夫婦にはなれたけど、家族にはなれていなかったのかなと思います」という名セリフが飛び出しました。

 これは部下とギクシャクして、結局は相手が異動になったり辞めてしまったりするケースで使いたい言い方。相手が最後に「お世話になりました」と挨拶に来たときに、「上司にはなれたけど、相棒にはなれてなかったのかな」といえば、誰のせいでもなくそういう運命だったのかもしれないという雰囲気になりそうです。

 また、スザンヌは「結婚生活は幸せだったし、彼に出会えなかったら息子にも出会えなかったし、後悔はまったくありません」「これから違う人生を歩みますけど、私も頑張りますし、彼も頑張って欲しいです」とも言っています。

 もし自分自身が離婚することになったときは、記者会見はしないでしょうけど、自分の心の中で「後悔はない」と強調し、相手に「頑張って欲しい」とエールを贈ってしまいましょう。悔やんだり恨んだりするより、そのほうがきっと早く立ち直れます。友達が離婚したときも、「でも、後悔はないよね」「でも、奥さんにも頑張ってもらいたいよね」と言って慰めてあげると、本人も「そうだな」と思って気が楽になるに違いありません。

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