低視聴率や興行収入の不振が叫ばれた2015年のドラマや映画。しかし、出演女優たちは良い作品をつくるため、体当たりで「キスシーン」を演じていた。中でも、月9ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ系)で主演を務めた石原さとみ(28)や、『サイレーン』(フジテレビ系)の木村文乃(28)、NHK朝ドラ『あさが来た』の波瑠(24)ら若手女優のキスシーンは話題を集めた。
だが、大人の色気も捨てがたい。『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系)の板谷由夏(40)は、不倫相手の医師(伊原剛志・52)とのベッドシーンでは丸みを帯びたボディラインを披露。
男が慣れた手つきでヒップを撫で回し、板谷の胸元から首筋に向かって唇を這わせた。そして恍惚の表情を浮かべる板谷に伊原が唇を重ねると、2人は激しく求め合った。
本誌が2015年上半期の「濡れ場主演女優賞」に推した石田ゆり子(46)だが、ドラマ『医師たちの恋愛事情』で年下の同僚医師(斎藤工・34)と恋に翻弄される女医を演じ、今回は“爽やかなキス”を披露した。
デート中、公園で迷子になった捨て猫をあやす斎藤に石田はすっと顔を近づけチュッ。一瞬、驚いたものの、今度は彼が石田を抱き寄せてキスをする。年下男に身を委ね、笑みを浮かべる少女のような魅力にドキドキした視聴者は多かった。
世界が絶賛するキスシーンを披露したのは、黒沢清監督の映画『岸辺の旅』に主演した深津絵里(42)だ。3年前に失踪した夫(浅野忠信・42)が、突如、深津の前に現われて「俺は死んだ」と告げる。そして死者となった夫は深津を連れて旅に出る。
旅の途中、夫を求める深津に対して、彼は拒む。生者と死者は交わることができない決まりだったのだ。だが、ラストで2人は、その掟を破ってしまう。一枚一枚、丁寧に妻の服を脱がしていく夫。深津は美しい背中を披露。そして、2人はそれまでの欲求を解き放つが如く、貪り合った。
「同作品はカンヌ国際映画祭に出品され、上映後、ヨーロッパの観客から“実に美しいキスシーンだった”と絶賛の声があがりました」(映画関係者)
※週刊ポスト2016年1月1・8日号