国内

安倍首相が座禅組む禅寺 中曽根元首相も在職中に通っていた

全生庵での座禅体験は初回500円、2回目以降300円

 政財界においてトップに君臨する者は、計り知れない重圧に耐えなければならない孤独な存在だ。苦しみ、悩んだ時には、何かにすがりたくもなるだろう。

 安倍晋三首相はこれまで、東京・台東区谷中にある寺院「全生庵」によく足を運んできた。幕末から明治にかけて活躍した幕臣・山岡鉄舟が、維新に殉じた人々の菩提を弔うために建立した臨済宗の禅寺である。

 同寺院の住職で『「見えないもの」を大切に生きる。』(幻冬舎刊)の著者でもある平井正修氏が、首相が来た当時を振り返る。

「安倍首相は短命に終わった第一次政権の後、月に1度いらして座禅を組むことを習慣にされていました。第二次政権発足前には、石破茂さん(現・地方創生担当大臣)と連れ立って座禅を組みにいらしたこともありますよ」

 安倍首相は現在も不定期ながら、忙しい合間をぬって座禅を組みに来るという。政策上の重要な決断を下すのは、その時なのかもしれない。

 また石破氏は安倍首相以上に座禅にはまっているようで、2015年9月に旗揚げした派閥「水月会」に所属する12人ほどの議員と共に座禅の会を開いているという。

 遡れば、中曽根康弘元首相も在職中、週に1度この全生庵で座禅を組むのを欠かさなかった。政界のみならず、著名な大企業の経営者も訪れるという。

「政治家にせよ経営者にせよ、地位の高い人の決断が周囲に与える影響は大きく、責任は重大です。それゆえ、しっかりと自分の心を整えてから決断を下したいとお考えの方が多いようです」(平井氏)

 座禅は、胡座の状態から両足を太腿の上に乗せて組む結跏趺坐(けつかふざ)が正式な形だが、それが難しい人は、片足だけを組む半跏趺坐(はんかふざ)でもいいという。安倍首相は後者のスタイルだ。

 同寺院では毎週日曜日には座禅会が開かれており、誰でも参加可能となっている。安倍首相が座禅を組んだのと同じ本堂で体験ができる(初回のみ予約が必要)。

※週刊ポスト2016年1月15・22日号

関連記事

トピックス

休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
新年度も順調に仕事を増やし続けている森香澄
《各方面から引っ張りだこ》森香澄、“あざとかわいい”だけじゃない「実はすごいアナウンス力」、「SNSの使い方はピカイチ」
NEWSポストセブン
4月7日、天皇皇后両陛下は硫黄島へと出発された(撮影/JMPA)
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン