「えーっ!…」。周囲の者が顔を向けるほどの驚きの声をあげた記者は、そのまま言葉を失った。1月12日。女性セブンの最終校了直前、編集部に飛び込んできた“SMAP分裂”“解散”“移籍”情報。〆切り時間の迫る中、手のあいた者総がかりでの裏取り作業が始まった。
しかし、なかなか情報の全体像が浮かび上がってこない。刻一刻と迫る〆切り時間。だがあと1時間ほどで時間切れとなった時、あるテレビ局関係者が重い口を開いた。
「ジャニーズ事務所のI女史が会社を辞めることを決めた件は、聞いている。その背景には『週刊文春』(2015年1月29日号)が事務所の副社長・メリー喜多川さんのインタビューとともに報じた社内の“後継争い”があるようだ。彼女の辞任に伴うSMAPメンバーの今後の動向についても話は出ているが、いまは話せない」という内容だった。
遠因と指摘された週刊文春の記事を要約するとこうだ。事務所内には長らくI女史と、メリー氏の長女の藤島ジュリー景子氏を筆頭にする2つの大きな派閥が存在し、それが後継者問題につながると囁かれてきた。Kis-My-Ft2やSexy Zoneなどを担当しているI女史は、今や国民的アイドルグループにまで登りつめたSMAPをデビュー当時から育て上げた辣腕で、献身的に支えた彼女にはメンバーからの信頼も厚い。対するジュリー氏はTOKIOや嵐、関ジャニ∞を担当している。
記事はその対立について単刀直入に問うたのだが、メリー氏は派閥の存在自体を否定した。一方で、次期社長はジュリー氏であると明かし、もし対立が事実であるならば容赦なくI女史を辞めさせると宣言して、大きな話題になったものだ。
それにしても、あのSMAPが分裂したり解散したり、移籍するような事態が本当にあり得るのだろうか。時間と紙幅に限りがあるので、取材の結論からお伝えする。情報は概ね正確であり、いまSMAPは激震の中にいるようだ。ある音楽関係者はこんな話までしてくれた。
「SMAPのメンバーはI女史がクビになったと知った時、自分たちも彼女についていくと一旦は決めたようだが、時が経つにつれ、ある1人が、“やっぱりジャニーズに残る”と言い出し、メンバーたちは揺れに揺れているようです」
※女性セブン2016年1月28日号