3月末で『報道ステーション』(テレビ朝日系)のメーンキャスターを降板することになった古舘伊知郎(61才)。2015年12月24日に開いた記者会見では、「ものすごく不自由な12年間でございました(中略)大変な綱渡り状態で一生懸命、頑張ってまいりました」と、2004年4月以来のキャスター生活を“古舘節”で振り返った。『報ステ』はそのまま続き、後任にはテレビ朝日の富川悠太アナ(39才)が抜擢された。
古舘自身は会見で「12年をひと区切りにして」「卒業というより、辞めたいなと思って辞めさせていただくというのが正直なところ」などと語ったが、肝心のなぜ辞めたいのかという説明はなし。そこで、古舘降板はさまざまな憶測を呼んでいる。
「『報ステ』は制作も古舘プロが請け負っており、テレ朝の支払いは古舘のギャラも含めて年間数十億円に上る。コスト削減のために古舘を切ったのでは」(テレビ関係者)
「古舘さんの反権力、とくに反原発の姿勢が、安倍政権と近いテレ朝の幹部に受け入れられなかった」(テレビ朝日関係者)
などと、放送局とのすれ違いを降板理由に挙げる声もあった。ところが、古舘に近いあるテレビ関係者はこう明かす。
「実は古舘さん、奥さんから“もう今年限りで辞めて”と迫られていたんです」
古舘と愛妻・Aさん(56才)が結婚したのは1987年7月。AさんはJALの元キャビンアテンダントで、古舘が仕事でハワイに行った時に機内で出会ったという。『報ステ』キャスターの妻として、12年間の生活は過酷なものだった。夜遅くの生放送なので、月曜日から金曜日まで平日の夫の帰宅はいつも深夜。自宅に帰れない日も少なくない。土日も資料の読み込みや取材、他の仕事などで家を離れることも多かった。
「しかも、影響力の大きい人気報道番組のキャスターの仕事は想像を絶するほどのプレッシャーです。帰宅するときの古舘さんはいつも疲労困憊だったそうです。とても家のことを顧みるような余裕はなく、家のことはすべてAさんが背負うしかない。しかし、夫の大変さを知っているだけに、Aさんは悩みがあっても古舘さんに相談することもできなかった」(前出・テレビ関係者)
何よりAさんにとって、夫の健康状態やストレスは大きな心配のタネだった。
「Aさんは意を決して、“もうキャスターは降板してほしい”と迫りました。しかし古舘さんは“久米(宏)さんは18年間やった。自分はまだ12年。東京五輪までは続けたい”と言って聞かない。それで、とうとうAさんの堪忍袋の緒が切れたんです」(古舘夫婦の知人)