残り任期が2年となった韓国の朴槿恵大統領は、政策面で成果を残せないまま、今年、どのような奇策に出るのかが注目される。というのも、韓国の大統領は、任期が迫った時にセンセーショナルな行為を行い、支持率を高めようとするからだ。李明博・前大統領の電撃的な竹島上陸などはその典型例だ。
その出方によっては日韓関係も左右されることになるが、大きな転機となり得るのが、5月の伊勢志摩サミットと予測するのは、産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏だ。
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朝鮮半島情勢の2016年は大きな変化の年になるかもしれない。そのポイントは実に36年ぶり(!)に党大会を開催する北朝鮮と日韓関係だ。
いずれも注目の時期は5月。北朝鮮では朝鮮労働党大会が予定されているほか、韓国では4月の総選挙(国会議員選挙)の結果を踏まえ“次”に向けた政権末期の“政治的動揺”が始まる。
さらに日本では先進国サミットのG7首脳会議(5月26、27日)が伊勢志摩で開かれる。
これに合わせて隣国ゲストとして朴槿恵大統領の初の日本への招請訪問が予想される。冷却状態が続いた日韓関係に慰安婦問題の“妥結”を含め一大転機が訪れるかもしれない。
※SAPIO2015年2月号