このほど11年ぶりに復活するドラマ『大奥』。2003年~2005年にかけてフジテレビ系で放送され、映画化もされた同作品。今回は女優の沢尻エリカが主演することでも話題を集めている。エリカ様は、『第一部~最凶の女~』(1月22日放送)と『第二部~悲劇の姉妹~』(1月29日放送)に出演し、異なる2人の側室を演じる。いち早く試写をチェックした時代劇評論家でコラムニストのペリー荻野さんが見所を解説する。
* * *
いやはや新年早々、ごってりとしたドラマが11年ぶりに復活。ご存知、フジテレビが誇る名シリーズ『大奥』である。
今回の舞台は、第11代将軍徳川家斉の治世。なんたってこの上様は、政治的な実績はほとんどないが、約五十年も将軍の座に君臨。40人もの側室を抱え、子供を50人以上も作って幕府の財政を圧迫したという、人呼んで「オットセイ将軍」。大奥の愛憎ドラマのためにいるような上様なのである。そのオットセイの相手役を務めるヒロインが沢尻エリカ。年は若いが、その目力、にらみの利かせ方がタダモノでないのはご承知の通り。今回は二週連続で悪女と聖女を演じるというから、怖いような楽しみなような…。
第一弾『大奥 最凶の女』では、実在の家斉の側室お美代の方を演じる沢尻。かつて幕府の陰謀で両親を踏みつけられた恨みを持つお美代は、「私を大奥にお連れ下さりませ」と自ら大奥入りを志願。自分が仕えた家斉の側室お楽の方を陥れて、巧みに操り、ついには自分も家斉の目に留まる。とはいえ、オットセイだけに側室のライバルもいっぱいいる。頑張って生んだ子が女の子で次期将軍になれないと焦るお美代の前に現れたのは「男に興味などありませぬ」ときりりと言い放つお志摩(渡辺麻友)だった。お美代とお志摩は、いつしか禁断の関係に!?