映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開から1か月。熱気は衰えることなく、むしろ広がっている──。新年のとある夜、都内のラーメン店にパパとママ、小学1年生の男の子、4才の女の子の4人がやって来た。席に着くなり、男の子がパパに「レイア姫の顔が違ったね」と言う。するとパパは「そりゃあ、年とったから」とママと顔を合わせて苦笑い。女の子は「ピーピー」と、BB-8のモノマネを得意気になってしていた。
この男の子は、最新作はもちろん、30年以上前に公開された1977年の第1作であるエピソード4からのファンであることは明らか。そんな親子は数知れず、市川海老蔵(38才)と小林麻央(33才)の長男・勧玄くん(2才)も、ライトセーバーの玩具をジェダイのようにふりまわしているようで、その様子を海老蔵がブログに写真つきでアップしている。
また梨花(42才)は、ファッションディレクターを務める『リーファー』から、SWをモチーフにしたキッズコレクションを発表した。
『どっちのスター・ウォーズ』(中央公論新社)の著者で、映画ジャーナリストの立田敦子さんは、老若男女、世代を超えた愛されぶりをこう分析する。
「家族の問題や、外敵が攻めてくるのではなく内部分裂による抗争というストーリーは、学校や会社などどこにでもある問題で共感されやすかったのかもしれません」
そしてキャラクター設定が細かいので、いろんなキャラクターに感情移入しやすい。
「アメリカのローリングストーン誌で一般の人が選ぶSWの人気キャラクター50位を特集していたんですが、1位はハン・ソロ、2位はダース・ベイダー、そして3位がボバ・フェットなんです。ボバ・フェットは旧3部作(エピソード4~6)で少ししか登場していない脇役なのに、4位のヨーダも、5位のレイア姫も、6位のルーク・スカイウォーカーもおさえての3位です。主要メンバー以外が注目されていることがSWのおもしろさといえます」
映画評論家・清水節さんとの共著『スター・ウォーズ学』(新潮社)がある作家・ゲームデザイナーの柴尾英令さんはこう話す。
「第1作が公開された当時、子供とオタク向けだったSFを、SWが一般化しました。田舎出身という設定のルークが夕日を見ながら切なく思うというシーンなど、公開された当時、世界中の人の共感があったと思います」
※女性セブン2016年2月4日号