芸能

小泉孝太郎に密着 「役者15年目の開眼」生んだ意識変革語る

『警視庁ゼロ係』の撮影現場での小泉孝太郎

「『下町』、どうでした?」──俳優・小泉孝太郎(37)は、こちらの姿を見つけると、自分から感想を求めてきた。昨年の民放連ドラで平均視聴率1位となったドラマ『下町ロケット』(TBS系)で、小泉は主人公に立ちはだかる悪役・椎名直之社長を熱演した。本誌特集記事の「イラッとさせられたキャラ総選挙」でも断トツの1位になるなど、見事な嫌われぶりだった。

「“好青年”のイメージが地に堕ちてしまいましたね」と本人はおどけるが、自身も十分な手応えを感じた演技だったという。

「最初にオファーをいただいた時、『僕がキャスティングされた意味はなんだろう』と悩みましたが、視聴者に『あいつ嫌だ』と思われてやろうと、自分の中に数%ある闘争心とか野心を、絞り出すように演じました。椎名の場合、それが嫌らしい闘争心だから大変なんですけど」

 そして『下町ロケット』の勢いのまま撮影に臨んでいるのが、放送中の『金曜8時のドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」』(テレビ東京系)だ。小泉は、主役の警視・小早川冬彦を演じる。

 プロデューサーの松本拓氏は「いい意味で期待を裏切ってほしい」と話す。主役の冬彦は、頭が切れるキャリア組でありながら、度を超えた「KY」。嫌味スレスレの直言を繰り返すので、「視聴者に愛して貰うのが難しい」(松本氏)という難しい役どころだ。

「小泉さんの持ち味は役の幅。目の動きは繊細ですし、日頃、好青年イメージの彼だから生まれるギャップはまさに我々の想像を大きく超えてきた」(同前)

 テレビドラマのプロたちが、小泉孝太郎という、キャリア15年、今年38歳になる俳優にかける期待はこれほどまでに大きいのである。

 昨年は『下町ロケット』をはじめ、『エイジハラスメント』(テレビ朝日系)、『ボクの妻と結婚してください。』(NHK BSプレミアム)、『死の臓器』(WOWOW)などに出演。『警視庁ゼロ係』は連続ドラマ4本目の主演作となる。

 順風満帆に見える小泉だが、「役者になったばかりの頃は自信なんてまったくなかった」という。

「20代の頃は、『主演なんてオレ、一生できない』と思ってましたもん。最初の頃はたったワンシーンの数行の台詞がうまくいえずに、落ち込んでばかりでした。だけど、中学、高校と野球部だったからなのか、生まれも育ちも違う人たちが集まってひとつのことをする“現場”が好きだった。撮影現場は楽しいけれど自信はない、という日々に悶々としていました」

関連記事

トピックス

単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
大の里の調子がイマイチ上がってこない(時事通信フォト)
《史上最速綱取りに挑む大関・大の里》序盤の難敵は“同じミレニアム世代”の叩き上げ3世力士・王鵬「大の里へのライバル心は半端ではない」の声
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン