予定時刻より約5分遅れて到着した車の中から、皇太子妃雅子さまは、いつもと変わらぬ笑顔を見せられていた──。1月15日、雅子さまは皇太子さまと東京・国立オリンピック記念青少年総合センターの開所50周年を祝う式典に出席された。
「当初は皇太子さまおひとりの予定でしたが、ご体調が良好ということもあり、直前になって雅子さまのご同行が決まりました。女性教師のスピーチに熱心に耳を傾けられるなど、普段通りの雅子さまでしたが、正直、式典前はどんなご様子をお見せになるのか、不安でしょうがありませんでした。“嫁姑報道”が出た直後のことでしたからね…」(皇室記者)
“嫁姑報道”とは、1月14日に発売された『週刊文春』の《美智子さまが雅子さまを叱った!》という記事のこと。内容を要約すると、昨年12月23日、天皇陛下が82才の誕生日を迎えられた夜に行われたお祝御膳のあと、美智子さまが雅子さまを“お呼び出し”になり、別室でふたりきりのお話し合いの場を設けられたという。
《東宮と共に人々の前に姿を見せることが最善の道だと思っています》
《本当の病と、自分が病と思っているものは違うのですよ》
《他の皇族たちとの交流が途絶えていることは好ましいことではない》
美智子さまはそうお話しになり、「次代の皇后としての心構え」を伝えられたというのだ。
「文春の報道では、美智子さまと雅子さまのやりとりが、あまりに克明すぎると波紋を呼びました。美智子さまが投げかけられたお言葉や、それに対する雅子さまのご返答の様子はご本人か、その場に同席していた人物しか証言できないような内容なのです。ですが、ふたりきりの会話をそんな近くで見聞きできる人物はいません。関係者の間では“まさか盗聴ではないか”という憶測にまで発展しました」(前出・皇室記者)
報道の翌日、宮内庁のホームページに記事を否定する抗議文が掲載された。美智子さまと雅子さまがおふたりで別室で会話をされたことも、掲載されたやりとりも一切なく全くの事実無根という内容で、《強く抗議するとともに、記事の即時撤回を求めました》という。
「皇室に関する報道に事実誤認があったとき、ホームページで宮内庁の見解を示すのは通常です。ですが今回は、抗議に加え、記事の広告をご覧になった天皇陛下がいたく驚かれ、内容を否定されたことも併記されました。これは極めて異例で、両陛下の困惑が伝わってきます」(前出・皇室記者)
撮影■雑誌協会代表取材
※女性セブン2016年2月4日号