「絵画や骨董品などに造詣が深い方ですから、番組収録中はよくお話しされているんですが……」──困惑した表情でテレビ東京関係者はこう呟いた。
今年で23年目を迎える長寿番組『開運!なんでも鑑定団』を同局の看板番組へと成長させた功労者である石坂浩二(74)が、番組スタッフから陰湿な“いじめ”を受けていると『女性自身』で報じられた。
「理由は定かではないが、同誌の記事通り、石坂さんのコメントが意図的にカットされているようです。石坂さんが仕切る名物コーナーも廃止され、視聴者には発言していないように映る」(スポーツ紙芸能記者)
この石坂の“沈黙”はネット上でも〈パワハラで訴えても良いレベル〉と同情が集まる一方で、〈声が聞こえると体調が悪いことが視聴者に伝わってしまうからではないか〉と、重病説を唱える人まで登場した。
冒頭の番組関係者の証言によれば、石坂は決して話せないわけではない様子。では、なぜ放送では“無口”なのか。そこで石坂の自宅を訪ね、インターフォンを押した。
──週刊ポストです。石坂さんですか?
「はい」
聞き慣れた石坂の声は、元気そうだ。
──『何でも鑑定団』で発言されないのは、編集でカットされているからですか?
「私の方からお話しすることは、何もありませんよ」
──収録中、何も話されていないのですか?
「そんなことはないけど」
──番組スタッフと何かトラブルがあるのですか?
「だから何もお話しすることはありませんから」
最後はこう語気を強めて答えた石坂。テレビ東京は「石坂さんとは良好な関係です」(広報部)と答えたが、1月28日には同局から石坂に「降板」通告があったとも報じられた。博識で知られる石坂のウンチクが、このまま聞けなくなってしまうのはなんとも淋しい。
※週刊ポスト2016年2月16日号