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中国で摘発される腐敗幹部に共通する8つのポイント

 中国では2012年11月の習近平政権発足以来、反腐敗キャンペーンを進めている。昨年末までで、汚職などで処分を受け、失脚した中国共産党幹部は13万人に及んでいることが分かった。このなかには、党最高幹部の周永康・元党政治局常務委員や軍最高幹部の徐才厚、郭伯雄の両元中央軍事委副主席らも含まれている。

 習国家主席は今年も「腐敗摘発の勢いを緩めるな」と檄を飛ばしており、多くの幹部が摘発されることが予想されるが、北京紙「新京報」は摘発される幹部の特徴を8点あげている。さて、その8つのポイントとは?

 まず、第1は秘書や腹心、親戚や家族など身近な人が相次いで身柄を拘束されたり、逮捕されていること。これは、周永康、徐才厚、郭伯雄のいずれにも当てはまる。

 次は逮捕には至らなかったものの、党幹部を処罰する党中央規律委員会から呼ばれて、事情を聴かれていること。その後、何度も同じように事情聴取を受けて、ある日突然、身柄を拘束されてしまうケースも多い。これは中堅幹部によくあるパターンだ。最高幹部の場合、多忙なため何回も事情聴取をすると圧力がかかる場合があり、入念に容疑を固めて、ある日突然、逮捕という例が多い。このため、第1のパターンのように、腹心らから話を聞いて、外堀を埋めておく必要があるというわけだ。

 第3は重要な会議など公務を欠席すること。この時点で身柄を拘束され、あとは起訴まで持ち込む材料をそろえる段階に入っているようだ。

 4番目は海外への出国を禁じられること。身柄は拘束されていないものの、海外に“高跳び”されないよう、空港などの税関職員に、嫌疑をかけられている人物が国外に出さないよう「手配書」が渡されているという。

 5番目がネット上で、腐敗幹部の名前やその行状が密告されているケース。これは愛人など個人的な秘密を知りえる者が情報を漏らしている場合が多い。これで、これで規律検査委が動くこともあるという。

 長時間、行方が分からなくなるのが第6番目の兆候。すでに、規律検査委が管理しているホテルなどで、みっちりと事情を聴かれているケースだ。すでに容疑が固まっており、ここまでくると、よほどの上層部の圧力がない限り、釈放されることはない。

 7番目は異常な行動をとること。最後の8番目は容貌が明らかに変化し、憔悴し切った様子がみてとれること。異常な行動とは会議中、上の空だとか、あるいは演説をしている際、全く脈絡のないことを話したり、演説の草稿を飛ばして読んでも気が付かないなど。容貌の変化は、逮捕を心配して寝不足などで目にクマができたり、服装がだらしないなどだ。

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